意外と珍しいパターン
「……まあ、結果的に滅んでいる国があるんだから戦略的に負けてるってのはその通りだね」
「実際、そのモンスター達に襲われてる国ってのは大丈夫なのか? 聞いてる限りじゃ滅びる一歩手前にしか思えないんだが……?」
まさか現在進行形で滅びようとしている国が存在しているのか? あってもおかしくは無いが……過去の出来事から何も学んでいないのか。
「まあ、このままじゃ滅びるかもって国は確かにあるね。どういう滅び方をするかはわからないけど」
「モンスターに襲われて首都陥落みたいな滅び方もありえるわけか」
「実は意外と珍しいパターンだけどね。どんなに後手後手に回るような国だって、自国の首都への攻撃に対しては十分過ぎる程の戦力を温存していたりするね」
まあ、そこが落とされたら国としては完全に崩壊していると断言しても良いレベルの話だからな。
「自分の身が危険に晒された時の対処に関しては随分と仕事が早いみたいだな。……まあ、当然と言えば当然の話だがな」
モンスター軍団が首都めがけて攻撃してくるなんて、その状況になった時点で逃げるか戦うかの二者択一になるだろうからな。そりゃあ決断も早くなるというものか。




