崩天蛇神の秩序維持

新しい境界線

「勢力が拡大すればするほど討伐は難しくなっていくからね。討伐に必要な人数だって増えるし、当然防衛に必要な戦力も増える」

「村一つが保有する戦力じゃ話にならなくなるわけだ。もしも次の標的が街で、そこで壊滅的ダメージを負って撃退されたなら何とかなったんだろうが、村を襲っていったならどうしようもなかっただろうな」

　これはもはやゲームみたいな話だ。村を一つ落とす事が出来たら、次の目標は他の村か、もしくはワンランク上の町を落とす事に挑戦するか。明らかに自分の身の丈に合っていない敵を相手にして返り討ちに遭えばそれでゲームオーバーで人類にとって都合の良い終わり方をしてくれたのだが……真面目に落とせる村を堅実に落としていって勢力を強化していった場合、その強化されたモンスター軍団と次のランクの拠点とどっちが戦力が上かの争いになるわけだ。ここでけりが付かなければ、そこがまた新しい膠着状態の境界線というわけだ。