魔物でさえ分類可能
「共通の祖先がいるって事か」
「そういう事だね」
「……で、それがドラゴンとそれ以外のものにもいるハズってわけか」
「そうだろうと考えられているね」
そう思いたい気持ちはわかるが……実際のところはどうなのかは怪しいところだな。サルと人間だって、似通った部分があるから共通の祖先がいるハズって理論になっているんだ。じゃあ、ドラゴンとワイバーンが似ているかと言われると……骨格レベルで差異が見られているんだから何とも言えん。
「確率がゼロとは言わんが、骨格の特徴で言えばサルと人間よりかけ離れているよな?」
「まあね。ドラゴンの骨格はそもそもルーツとなる生物が何なのかもわからないってレベルだし」
「なるほどな。本当に見当も付かないレベルってわけだ」
まあ、実際のところ既存のいかなる生物とも共通点があるようには思えないな。それは魔物と比較しても同様だ。例えばスライムならアメーバのような単細胞生物と解釈する事も可能だ。ゴブリンだって二本の腕に二本の足って言う、四肢動物の範疇を超えた骨格をしているわけではない。しかし、ドラゴンの骨格は違う。明らかに近縁種と言えるような生物がいない。それこそカンブリア紀の生物と言っても差し支えないくらいには独自性の強い骨格としか言い様が無い。




