わからない処理法
「なるほどな……確かに対策不能というものでもないのだから、当然俺達以外の選手達から見ても倒せる敵という範疇からは外れていないだろうな」
「むしろ攻撃の矛先が自分に向いていない事を良い事に狙いやすい相手くらいに思ってる可能性もあるぞ」
それこそあの長距離攻撃を見て、他の選手が狙いに行く可能性だってあるわけだからな。そういう意味じゃ、あの攻撃がこっちに届くまでの間に他の選手に倒されてしまう可能性だってあるだろう。
「実際のところ、あの攻撃がこっちに届くまでの間に誰かに倒されるような事があったらどうなるんだ?」
「どうなる? 倒されたならそれで終わりだろう?」
「あの攻撃で俺達が倒されたとしてもか? その場合、加点はされないのか?」
「……なるほどな……そういう事か。難しい話だな。普通に考えれば敗退した時点でその後で得点がプラスされるなんて事は無いと思うが……そうなると相打ちになった際に明確に同時かどうか見極める事になりかねないからな……それを考えれば、加点させてしまった方が計算がしやすいかもしれんな」
まあ、わかりやすいのが相打ちのパターンだな。物理的に考えて本当にまぎれも無く同時に相打ちなんて事はまず起こりえないと考えれば、どっちが先に倒したかで得点が、つまりは順位が大きく変動するのは明白だ。となれば、選手もその選手を応援している人達もどっちが先に倒れたかの水掛け論に発展するのは目に見えている。そのリスクを考えれば、相打ちはお互いに得点を与えると処理した方が何かと問題は起きなくて済むだろうな。




