表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
崩天蛇神の秩序維持  作者: てるてるぼうず
3083/3214

技術的問題

「鉱山そのものを手元にまで転送させて採掘するって事か……? とんでもない事をする奴もいたものだな」

「まあ、そんな大規模な転送魔法を起動させるだけの魔法陣や魔力なんてそうそう賄えるものでもないから一瞬で廃れたがな」

「そういうものなのか……?」

「ああ。そもそも現代において建物やインフラ……要するに人工物の転送を前提に研究が進められている理由が形状を画一化しやすいからに他ならない。仮にアメーバ状に広がっている三次元空間を転送させるとなると、どうしたって余計な空間まで一緒に転送せざるを得ないからな。そんな魔力の無駄使いなんてやったら破産するし、かと言って無駄を無くそうとすれば緻密な計測が必要になるし、魔法陣も複雑化する」


 なるほどな。最初から転送させる物体の形状と大きさがわかっているなら、何かと合理的なわけだ。


「人工物なら、計測なんてしなくても事前に大きさも形状もわかっているから問題無いってわけか」

「設計図通りに作ってあるならな。実際は熱膨張だとか老朽化だとかで変形するから大きければ大きい程難易度は跳ね上がるとされている」


 熱膨張か……確かに物理的に歪みは出るだろうな。


「転送魔法の技術ってより、建築の技術問題に直面しているわけか」

「ああ。そのためどうしても小規模な転送を繰り返して都市の区画を転送させて組み立てて行くというやり方になってしまっている。簡単に言えば完成した模型を運ぶ事は結局出来ず仕舞いで、パーツ一つ一つを送って現地で組み立てるという方式だ。時間も手間もかかるし、転送のコストもかかる」

「同じ体積なら、小さく何度もよりも、大きく一回で転送させた方が効率が良いのか?」

「そりゃそうだろう。手紙だって要件は一つにまとめて送った方が封筒も便箋も無駄にならずに済むだろう? 限度はあるが、大規模な方が魔力の消費量は相対的に抑えられる傾向にあるんだ」


 二倍の大きさなら消費量二倍って事にはならないわけか。……まあ、極論を言えば、じゃあナノ単位の転送なら消費量はほぼゼロで転送出来るのか? って話になってくるからな……そういうわけじゃないなら、何かしら最も効率の良い大きさというサイズ感があるのだろう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ