頼った方が賢い
「輸入に任せた方が賢い……か。正論だな。どんなに革新的な武器を開発したところで、あっという間に時代遅れだ。それならいっそのこと武器は国外からの輸入に頼って、武器では無くもっと金になるような事にリソースを注ぎ込んだ方が良いのだろうな。実際にその方法で勢いを増している国や都市もあるしな」
オリヴィエの言う通り、確かにもっと金になるような事に注ぎ込んだ方が賢い選択だろうな。一生需要は無くならないだろうと言うのは理解出来るが、それでも本当に必要に迫られるかと問われると、それは運次第としか言い様が無い。実際に使われるかどうかもわからない武器というジャンルより、もっと多くの頻度で、あるいは定期的かつ確実に使われるような、もっと身近なものにリソースを割いた方が利益は出せるハズだ。
「しかし、大国も含めてみんなが武器の開発を止めてしまったら今度は最後まで残った奴の一人勝ちになるだろうな」
結局はこのジレンマのために開発を止める事は出来ず、小国はまんまと稼ぎの良い分野の研究に没頭して出し抜けるわけだ。
「それをさせないためにどこも武器の開発を止める事が出来ないでいるわけだな」
「まあ、独占状態になったら、相手の足元を見れるわけだからな。それに対して、自前で武器を準備出来るなら色々と安く済むわけだ」
輸入に頼ると言っても、輸入するにしたって金がかかるのも事実だ。自力で手に入れるのと、輸入に頼るのと、どっちが安く済むかと言われたら……場合によるとしか言い様が無いな。




