効率が良いとは言い難い
「……ちょっと待て、召喚魔法を使ったのに召喚するモンスターがいないなんて事があるのか? その場合魔法はどうなるんだ?」
「まあ、召喚魔法と言うのは原理としては空間同士を繋ぐ転送魔法と同類だからな。転送魔法に何らかの複雑な条件を付与するのが召喚魔法だ」
まあ、遠くから物体を転送させるという意味では似たようなものか。
「その条件次第では、該当モンスター無しって状況がありえるわけか」
「そういうわけだな。例えば私の転送魔法は決められた容器の中に入っている非生物であるアイテムを取り出すと言うものだが……容器の中が空っぽだったりするとこの状況が発生する。空間自体は繋いでいるが、そこを通る物体が無いという状況だ。この場合は魔力を無駄に消費した事になるな」
なるほどな。魔法を発動したまでは良いが、物理的にいないから出せないという状況そのものは普通にありえるというわけか。
「それで、召喚したモンスターを元居た場所へ戻す必要が出て来るわけか」
「その通りだ。例えば召喚魔法の内容がある特定の山に棲息するモンスターを召喚する……というものだった場合、召喚した時点でその召喚されたモンスターはすでにある特定の山に棲息しているモンスターではなくなってしまっているわけだ」
「その場合、どうやって戻すんだ? 召喚した時と召喚した後で条件が変わっているって事じゃないのか?」
「良く気が付いたな。これは召喚する際に事前にその条件を満たしておくようだ。召喚の際にその分の魔力を予め与えておくとかな」
帰りの分の魔力も一緒に与えてから召喚されるって事か。今後も同じ魔法を使うから仕方ない部分もあるとは言え、聞いただけだとあまり効率の良い魔法とは言い難いものがあるな。




