問題の方向性が変わる
「流石に次の問題で決まりか……?」
「数人しか残っていないからな。これ以上長引かせても、観客の熱気は冷めるし、何よりスケジュールに影響が出るからここからは問題の質が変わってくるだろうな」
「問題の難易度が変わるのか?」
「……難易度と言うよりは方向性だな。残りのメンバーが絶対に答えられないであろう難問を出したり、逆にあの中の一人にとって得意分野の問題を出したりだ」
オリヴィエの言葉を聞いただけだと、今までとそう大差ないようにも思えるが……いや、残った選手に合わせて問題を決めるのは、確かに今までとは趣が異なるのか。
「今までは選手に関わらず無作為に問題を出していたのに、ここからは選手の得意不得意を意識して問題を出して来るという事か」
「そういう事だな」
「恣意的に問題を出したりしたら不公平だと批判が来ないか?」
「ここまで長引いたらそうも言ってられんだろう。それに、得意不得意を意識してくる前に、まず答えられないであろう難問を出して来るハズだ。これで決まらなければ……という事だろう」
絶対に答えられないような難問か……わざわざそんな問題を出すって事は、間違えさせるのが目的って事になるな。しかし、全員が間違えたら意味が無い。……待てよ? 解答方法は二者択一だから……答えがわからなければ正解率は二分の一になるわけか。他の選手が答えを合わせに行かない限りはどこかで決着がつく理屈だ。
「わざと選手に直感で答えさせて運ゲーに持ち込むわけか」
「ああ。何度か解答を間違えている以上、どこかで勘に頼っているのは確実だからな。全員で答えを揃えるといったような馬鹿な真似さえされなければ時間の問題で人数は絞られていくわけだ」
ここまで切羽詰まった状態になれば、二分の一に賭けるって事も考えられるな。あくまでも他と示し合わせるなら、どこかで選手の特定の一人だけがわかるような問題を出すしか勝負が発生しない事になる。そうなってようやく駆け引きが始まるわけだ。




