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崩天蛇神の秩序維持  作者: てるてるぼうず
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四人だけでは手も足も出ない

「良くそんな状態から逆転出来たものだな? どんなに強いと言っても所詮は個人だろ? 物理的に魔界に行けないんじゃなす術は無いんじゃないか?」


 確か……魔界へは船で行ったんだったか。向こうは転送魔法で襲撃してくるのにこっちは船って……技術力でも相当な差がありそうだな。


「流石にそこまでくれば魔界の事も魔王の事もある程度の事までは知っているからな。……まあ、具体的にどこにあってどうやって行くのかはまだまだ調査中だったようだし、仮にその時点で分かっていたとしても行く手段は無かったようだが」

「じゃあ、場所の特定をして、その後で行く手段を考えて用意したのか。それまでは……地道に魔物退治か」

「これに関してはどっちが先という話では無いな。魔王を倒すために旅に出た勇者様一行は、あてもなく旅をしていたわけだが、完全に無作為に彷徨っていたわけではないからな。魔物の被害に遭って困っている土地へ行き、そこで人々を助けた。情報収集も……いや、そもそも情報を集められたのはそういう人助けがあったからだ」


 人を助け人々の生活を守った事で、助けられた人が情報収集出来るようになった結果、手がかりをつかむ事が出来たというわけか。


「勇者様四人だけで調べられるものなんて限度があるからな……それがたくさんの人々になれば、出来る事は飛躍的に増えるだろうな」

「ああ。集められる魔界の情報も、それらの検証も人海戦術によって行われたものだからな。これが出来なかったら、いかに伝説の勇者様御一行と言えども……手も足も出なかっただろうな」


 魔王が直接自分達を倒しに来てくれる……そんな幸運が訪れない限り戦う事も出来なかったわけか。そして、戦う事が出来なければ勝つ事も負ける事も出来ないわけだ。それではどうする事も出来なかっただろうな。


「物理的に出会えないんじゃ話にならないからな……魔王自らが侵略している土地に行くか、魔王が倒しに来てくれるのを待つしかない。だが、もしも魔王が魔界で指令を出しているだけなら……」

「永遠に勝ち目は無いだろうな。こちらの攻撃が届かずに向こうからの攻撃が一方的に届くのであれば、余程の慢心が無い限りはわざわざこちらのリーチまで近付く意味が無いからな」


 身も蓋もない言い方だが、自分が直接手を下すまでも無く指令を出すだけで勝てるならそれで終わりだからな。そうなってしまえばもはや慢心が無限大にあったとしても結果は変わらなくなる。

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