確実な数え方
「……まあ、ワンチャン狙いで出て来てもおかしくはないな……」
「向こうからしてみたらダメ元でも、運営からしてみたら万に一つのミスも許されない事態だからな。ある程度の人数になったら常に人数のチェックを行うだろう」
確かに、今までの話を考慮すると、正解者の人数だけは常に把握しておく必要があるな。これが五百人を下回った時点で敗者復活戦が発生する事になるわけだから、その時の脱落者を呼び戻す必要がある。
「五百人くらいなら何となくでわかるかもしれないが……明確に五百人より多いか少ないかの線引きとなると、かなり難しいだろうな。それぞれの選手が自由に行動するとなると、まともに数える事も出来ないだろう」
「それは難しいだろうな。何らかの魔術的な方法で確認するか、選手全員の合計人数から脱落者を引いて行ってカウントするかくらいしか方法は無いだろう」
それはそれで数千人はいるであろう脱落者の人数をカウントしている事になってしまうが……そっちの方が大変そうだな。
「物理的な指差し確認だと確実にズレが発生するだろうな。数える人数を増やせば間違いは無くせるだろうが……今度は複数人が数え間違えて何度も数え直しになりそうだな。……魔法を用いればその難易度が緩和されるのか?」
「選手のいる範囲全てをカバーする索敵魔法なら可能だが、そこまでの範囲に展開出来る魔術師はかなり稀だろうな」
「そんなに少ないのか? たとえばお前ならどうなんだ?」
「結論を言えば私でも無理だ。会場が広過ぎる。私があれだけの人数を管理するとしたら、答えを紙に書かせて提出させるな」
オリヴィエの言う通り、確実に把握するつもりならそうすべきだろうな。
「実際はそうすべきなのだろうが……それだと絵面が地味になるな」
「二択問題でやらせる方法では無いな。……とは言え、筆記試験のようにしたら今度は採点が間に合わなくなる恐れがある」
「あってるか間違ってるかの二択ならそこまで複雑でも無いんじゃ……いや、ダメだな。表記ゆれを考えたら一瞬で採点するのはかなり難しくなる。それに解答用紙をその都度回収するというのも時間がかかり過ぎるな」
表記ゆれなんてそれこそ長さや重さの単位で解答がバラバラになるのが目に見えているからな。まあ、出題の時点で必ずメートル表記で答えろだとか、ミリグラムで答えろだとか言及しておけば良いのかもしれないが……だからっていきなりオンスだとかポンドだとか急に言われても咄嗟に答えられないだろうな。そもそもその単位を知らない可能性だってありえるわけだ。




