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崩天蛇神の秩序維持  作者: てるてるぼうず
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村の収入源

「なるほどな……シンジケート側が土地の権利書をより高く買い取ってくれる奴に売り捌いていた事から考えるに、シンジケートの目的は利益最優先の組織だ。そんな組織が侵略に失敗して損失を出したら、その負けた分を取り戻そうとさらに大掛かりな攻撃を仕掛けてくるのは目に見えているな」


 まあ、近隣の小さな村に襲撃を仕掛けるのもやりそうだし、実際にやってるだろうが、それで得られる資源なんてたかが知れているだろう。とてもじゃないが負けて失った物を補填出来るわけがない。つまり、シンジケートが取れる選択肢は潔く諦めるか、さらに戦力を揃えて襲撃を行うかだ。


「しかし、その攻撃に対しても被害を出しつつも防衛に成功していったようだ。そうやってお互いに被害を出し合った結果、二つの勢力はどんどん衰退していく事になる」

「そりゃあ、戦利品なんて得られないからな。村の方はシンジケートに対して反撃をしようとはしなかったのか?」

「ああ。防御を固める事に一辺倒だ。何せ魔物の襲撃にだって備えないといけないからな……それに加えて防衛戦力は基本的に村の働き手だ。万に一つ大怪我を負う事になればそれが村への致命傷になりかねないわけだ」


 確かに……部隊を結成して攻撃を仕掛ける場合、その戦力は生産能力を持たない人員になってしまう。開拓中の村という限られたリソースで、貴重な労働力を無駄遣いするわけにはいかないか。


「シンジケートは倒せましたが村の労働力は壊滅しましたじゃ、それは結局のところ敗北でしかないからな……村としては攻撃を退ける事しか出来ないわけか。シンジケート側がかなり有利だな」

「ところがそうとも言い切れなかったようで、村の方は村の方で倒したならず者の身ぐるみを剝いだりして武具を奪って村人に装備させていたようだ。それに、度々襲って来る魔物達の素材を売り捌いたりもしていたのでそこまでの財政難には陥らなかったらしい。それでも安全な地域の村と比べたらかなりの苦境に立たされていたのは事実だがな」

「安全な地域って……当時そんな場所があったのか?」

「ああ。シンジケート側が開拓した村がそれにあたる。何せシンジケート側だから脅威が一つ減っているし、周辺に魔物の住処も無い。さらに加えて交易ルートにも関わっているから、当時としては信じられない程栄えていたぞ。強いて不安要素を上げるとしたら、大国同士の領土問題の温床になっていた点だな」


 なるほど、確かに安全だ。大国と言えども戦争なんてやってる余裕は無かっただろうし、当時としては安全な地域と言っても差し支えなかっただろうな。

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