予想されるグループ数
「国籍と人数か……確か今回集められた審査官は百名前後……全て合計して何か国になるかは……全員を把握しているわけでは無いからわからんな」
「だが、おおよその数は出せるだろ? この国から十人前後出てる事を考えると、デカい国は同様のレベルで人数が出てると考えられるハズだ。だからまず最初に考えるべきなのは、その巨大国家が幾つあるのかだ。……まあ、今年はこの国が色々と優遇措置を貰えているから多少は変化するだろうが……今は考えないでおこう」
俺とオリヴィエで風霊祭を優勝した影響で、この国からの火霊祭の出場者は多くなっている。そのため、審査官の数はその分減っていると考えられるが……ここ最近は落ち目だって話だったからな。まあ、トントンって事で良いだろ。
「その場合、まず最初に四大大会か開催される四つの国がカウントされるな。後はそこに帝国を含めて五つと考えるのが妥当だろう」
まあ、そんなところだろうな。
「つまり、五十人前後の人数はこれで埋まるわけだ。おおよそ半分だな。後は残り半分にどれだけの人数が集まっているかだが……例えば、五人くらいは審査官として呼ばれそうな国はいくつあるのか考える事になる」
「大国の半分程度の規模か……あってもおかしくは無いが……それなりの人数が選手として出場しているであろう事を加味すると、一つか二つくらいだろうな」
「なるほどな。なら、仮に二つあったとして、これで十人加わるから残りは四十人。後は一つの国から最小で一人、最大でも三人ってところだろう。期待値としては一つの国辺りに二人として……まあ、二十か国とするのが妥当だろう。合計すれば、三十も無いくらいの国籍に収まるハズだな」
まあ、そこまで的外れな予想でもないだろう。
「おおよそ三十からなる、多国籍の審査官集団か。審査官と選手が同じ国で被る事は無いと考えると……」
「選手達の国籍だって、審査官の国籍と相関関係があると考えるのが妥当だな。……半数が大国で占められているってのは考え過ぎか……?」
「いや、五百名に絞り込んでいる時点でなら、そのくらいの比率になると思うぞ」
なるほどな。ふるいにかけている以上は一定の割合に落ち着いてしまうわけか。
「なら、この最大グループ同士が被らないような配分を考えれば良いわけだ。その場合、俺達が出る競技は最低でも五つのグループに分けられる事になりそうだな」
「だな。五つのグループにそれぞれ最大となる審査官グループを固めて入れて、そこに対応する国の選手は他の四つのグループにそれぞれ配分させれば綺麗に収まりがつく」
まあ、選手達の方は結託されたり共倒れの事を考えたりすると、均等な配分で各グループに分ける事になるだろうからな。それに対して審査官の方は結託する事が前提だし、仲間割れを起こして共倒れする理由も無いから一か所に集めた方が管理しやすい。これが被りも起こさずに済む最小単位になるな。




