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崩天蛇神の秩序維持  作者: てるてるぼうず
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新聞の内容

「では、フィレステーキを三人前。この部屋にお願いします」


 部屋にあった呼び鈴を鳴らすと、すぐにホテルマンがこの部屋をノックしてきた。俺は鍵を開けて扉を開けると、料理を注文した。


「どれくらいで来るって?」


 注文を終えて再び鍵を閉めると、ミーシャがソファに座りながら話しかけて来る。


「聞いてないからわからん。少し待てば来るだろ?」

「ふーん……そっか」


 どれくらい待てば料理が来るのかミーシャは尋ねてきたが、俺がわからないと答えると、興味を無くしたようにオリヴィエが持ってきた資料を読み始める。


「……私が来るまでの間に、注文を決めていたわけではなかったのか? ……まあ、別にだからどうというわけでは無いが……」

「ん? まあな」

「……料理が来るまで時間もある。今日の新聞だ。目を通しておくと良い」


 そう言いながらオリヴィエは俺に新聞を渡してきた。今日発行されたこの国の新聞だ。


「なるほどな。確かにちゃんと載っているな」


 新聞を読むと、見出しには役人らしき人物達が自然公園に集まっているという記事と、その写真が記載されていた。記事の内容には、今までも毎年何らかの形でこの自然公園が火霊祭の舞台に使用されてきたという経歴がある旨が書かれていた。


「新聞には、いつ、何の目的で使用されるかは特に何も書かれてはいなかったが……まあ、十中八九は私達の出番の時だろうな」


 内容をすでに読んでいるオリヴィエは自分の意見を述べた。状況から考えて多分正解なのだろう。


「このタイミングで役人がただの視察なんてするのかって話だしな。他の雑誌でも記事になってるのか?」

「ああ。その新聞は裏の取れてない内容はあまり書かないとされている新聞だからそういう内容だが、他の新聞には記者の推測だとか、飛ばし記事の類も多くあるぞ」


 発行部数を増やしたいという出版社の目的から考えれば、世間が注目している事を記事にするのは当然の話だな。


「この公園が明日戦場になるって飛ばした雑誌もあるのか?」

「全てを調べたわけではないからそれはわからないな。だが、私の知る限りではそのような記事は無い。……明日とは言及こそされていなかったが、戦いの場として使われる可能性に関しては示唆している内容ではあるがな」


 新聞に書かれている内容を読み進めていくとなるほど、過去の使用方法に何度か戦いの場として使われて来たという内容が書かれている。まあ、他に大勢で戦える場所が存在しないのだから当然の予想ではあるのか。


「……開催期間の短さから、戦闘後の休憩時間は殆ど無いだろうって予想されているな」

「まあ、恐らくだが、勝ち残った百人に明日戦う余力を残すつもりは毛頭無いのだろうな」


 俺達が戦った後も戦闘が行われるのだとしたら、ダラダラと持久戦なんてされたら運営のスケジュールが狂うからな。

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