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崩天蛇神の秩序維持  作者: てるてるぼうず
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リソースが足りない

「まあ、どういう作業をさせるにしても、現場監督はいた方が良いだろうな。……しかし三十体に指示を出すのか……六号機は確か数体程度だったよな? つまり十体作っていく間にどんどん数を増やしていったのか」

「まあ、そういう事だな。そもそもゴーレムなんていうのは何かの目的をもって作業をさせるのが目的で作られる自動人形オートマターだからな。より大人数の作業をやらせるように改良していくとなると、必然的にそういう形になっていく」


 それもそうか。自動で仕事をしてくれるとなれば、その次に考える事はより高度で複雑な仕事を自動でやってもらう事だろうからな。その発想で考えれば、頭数を揃えるという意味でも単純な労働力が大量に必要になるって問題に直面する。


「単純に労働力が足りないって状況は普通に良くあるからな」

「単純作業や体力が必要な業種は特にその傾向にあるな。そして魔界を開拓するにはそういう労働力が必要になるわけだ。それも魔界の環境に耐えられるような人間離れした労働力がな」


 雨風を凌ぐための拠点作りも含めて全部を一から始める必要があると考えると労働力は幾らあっても足りないだろうな。


「労働力は多いに越した事はないからな。……とは言っても、限られたリソースで労働力を増やそうものなら食料が一瞬で尽きて即全滅だ。その点、ゴーレムならリソース管理は相当楽だろうな」


 人間……に、限った話ではないが、生物に必要なリソースってのは相当多いからな。いや、多いだけじゃなく内容も複雑だ。大前提として水や空気が必要だし、食料に太陽光も必要だろう。気温や湿度にも気を付けなければならない。それ以外の諸々の条件を全て揃えてようやくと考えれば、人が住めないような環境を改造するのは正気の沙汰では無いな。


「風力さえあれば稼働するからな。拠点に必要な資材さえ与えてやれば計画を続行出来るからそこは計画通り上手くはまった形になるな」

「しかしゴーレムだけに作業させるだけならそれで良いかもしれないが、実際に人間が住むとなるとクリアしなければならない条件が山積みじゃないか?」

「相当大変だったらしいぞ? まずまともな飲み水が手に入らん。当然、発掘した資源を洗浄するための水もな」

「水源は確保しなかったのか?」

「水源そのものは度重なる分析で特定出来ていたが、綺麗な水の獲得は濾過するか魔法で出すしか無かったようだ。結局のところ、魔界開拓プロジェクトが出せた結論は伝説の勇者様一行がどれほど奇跡的な力を持っていたかを教えてくれるものになったわけだな」


 伝説の勇者様一行……? そうか、魔王を倒したって事は魔界に突入したって事か。当然、当時準備出来た物なんて限られているわけだから……人が住めない環境を無理矢理突破していることになるのか。まあ、そんなわけがないから魔法で何とかしたのだろう。どうやったかは知らないが。

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