第6話 『王様お忍び訪問で、世界観崩壊しました』
昼過ぎ、屋敷の前が妙にざわざわしていた。
「来客です!……えっ、これ……!」
使用人の慌てた声が響く。
嫌な予感が、胃にじわじわ広がる。
昨日ギルド視察隊が帰ったばかりだ。まさか、もう次の騒ぎが……?
恐る恐る窓から覗くと、門の前に地味な服装の中年男と護衛らしき二人が立っていた。
ただの旅人に見えなくもないけど、雰囲気が桁違いだ。気配が圧倒的。
そして、父上が門まで出るなり叫んだ。
「クラウス!?国王が何しにきたんだ?!」
「おう、レオンハルト!元気にしてたか?」
……国王!?
あの人、国王クラウス!?
俺の頭の中で想像してた“威厳の塊の王様”が一瞬で粉々になった。
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そのまま屋敷に招かれると、王様はソファに腰を下ろし、足を組んで肩を回した。
「いやぁ、久々だな。あの頃は毎日が命がけだったが、今じゃお前、穏やかなもんだな」
「冒険を辞めてから平和すぎて退屈だ」
父上が当たり前のように返す。
俺の常識では絶対あり得ない会話が繰り広げられている。
(いや、待って!国王ってもっとこう、背筋が伸びて、威厳バリバリで、俺みたいな一般人が直視できない存在じゃなかった!?)
俺は緊張で背筋がバキバキに固まっていた。
呼吸すら忘れそうな勢いで、ソファの端に座る。
使用人たちは完全に固まり、土下座体勢。
兄たちは半分呆れ顔、母と姉はニコニコしながら世間話モード。
世界観が壊れてるの、俺だけじゃない??
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クラウス王がにやにやしながら俺を見る。
「これが例の坊主か。森を神域に変える神童って噂の」
「ち、違います!俺、何もしてないです!」
「謙虚だな。……レオン、お前に似てねぇぞ?」
「俺は謙虚だぞ」
「嘘つけ。昔からモンスターの群れを殲滅した後で“たまたまだ”って言ってたじゃねぇか」
「事実だ」
「それが似てんだよなぁ、この坊主と」
(やめてぇぇぇ!謙虚じゃなくて、ただ現実を言ってるだけだからぁぁぁ!)
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母上も笑顔で王様に話しかける。
「クラウス、久しぶりね。あのダンジョン覚えてる?」
「ああ、覚えてるとも。お前ら二人のせいで王都帰還が三日遅れた悪夢をな!」
俺は目を見開く。
(何その武勇伝!?この家族、王様と一緒にダンジョン攻略してたの!?)
(俺、家族の中で一番平凡だと思ってたのに、なんで全員規格外なの!?)
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会話はどんどん昔話モードになる。
「そういや、あの時のお前の必殺技……まだ健在か?」
「お前こそ、あの無茶な突撃まだやってんのか?」
「この歳で突撃したら腰がもたん」
「俺、国王と父上の会話についていけないんですけど!?」
心の中で叫ぶが誰も拾わない。
兄アルヴィンが小声で笑う。
「リヒト、国王陛下ってより、ただの父上の飲み仲間にしか見えないな」
「見えないんじゃなくて、実際そうじゃない!?」
ツッコミたくなるが、言ったら怒られる未来が見えたので口を閉じる。
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クラウス王は再び俺に目を向けた。
「坊主、無理すんなよ。王都でもお前の噂はすげぇことになってる」
「いや、本当に俺、ただ拾っただけで……」
「そういうとこだけレオンに似やがって」
「俺は無実だぞ」父上が真顔で言う。
(いやいやいや!父上は絶対無実じゃなかったやつだ!)
俺の胃がギリギリ鳴き始めた。
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帰り際、クラウス王は豪快に笑って言った。
「また来るわ。面白いもんが見られそうだ」
「二度と来るな」父上が即答。
「やめて父上!相手は王様だからぁぁぁ!!」
クラウス王は肩を揺らして笑い、軽く手を振って屋敷を後にした。
使用人たちはその場でへたり込み、兄たちはニヤニヤ、母と姉は「楽しかったわ〜♡」とご満悦。
俺だけがぐったりソファに倒れ込み、天を仰いだ。
(もう無理……常識的な国王像が崩壊した……)
(てか、絶対この噂、王都にもっと変な形で広まるよね……)
俺の胃の平穏計画は、この日もまた儚く散った。
読んでいただきありがとうございます。
本作品は生成AIと協力して執筆しています。
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