第12話 『魔力量測定 → 機材が爆発した日』
朝、起きたら既に決まっていた。
「今日は魔力量を測るぞい」
ばあちゃんのにこやかな宣言に、俺は硬直した。
(測定……って、あの、数値化するやつ……?
俺、そんな危険物扱いされるほど魔力持ってないと思うんだけど!?)
じいちゃんが無言で器材を抱えている。
丸い水晶玉、古びた台座、謎の針がついた計測器。
なんかもう、見た瞬間に不安になる。
「お主の育て方を決めるには数値が必要じゃ」
「基準値がわからんと方針が立てられん」
「いやいやいや、数値とかいらないよ! 俺まだ普通の子だし!」
必死の抵抗は完全に無視された。
⸻
場所は屋敷の訓練場。
水晶前には家族が全員集合、実況スタンバイ。
「ついに弟の魔力量が公開されるのか……!」
「いやこれ英雄級の数値出るやつだろ……」
「リヒちゃん、国宝級待ったなし……!」
(やめてぇぇぇぇ! フラグ立てないでぇぇぇ!)
⸻
ばあちゃんが俺の肩をポンポン叩く。
「怖がらんでええ、ただ手を置くだけじゃ」
「……ほんとに爆発しない?」
「昔の器材じゃからのう、壊れるかもしれん」
「一番怖いことサラッと言ったーーー!?」
じいちゃんが計測器をセットしながら真顔で言う。
「仮に壊れても命に別状はない」
「命に別状はないってことは、爆発はする前提なんですかぁぁ!?」
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観念して水晶玉に手を乗せる。
ひんやりした感触。
次の瞬間、俺の体内から魔力が流れ込んだ。
針がぶるぶる震え、メーターが一気に振り切れる。
「え、もう端まで行ったんだけど!? これ普通!?」
ばあちゃんが眉をひそめる。
「……上限値を超えとるな」
じいちゃんが冷静に言う。
「古い機材じゃ耐えられんかもしれん」
「耐えられんってどういうこと!?」
⸻
バチバチッ!
水晶玉が青白く光ったかと思った瞬間――
ドンッッッ!!!
盛大な音を立てて、計測器が煙を吹き飛んだ。
灰がぱらぱらと降り注ぐ。
俺は半泣きで叫ぶ。
「やっぱり爆発したじゃんーーーーー!!!」
⸻
ばあちゃんがぽつりと呟く。
「……この器材、王都でも使われとる標準品じゃが……初めて見たのう、測定不能で爆散するのは」
じいちゃんが短く言う。
「……魔力量、計測不能」
水晶前の家族が騒然となる。
「弟、もう人類の範囲外だな……」
「国家レベルじゃん……」
「リヒちゃん、英雄っていうより災害指定されそう……!」
「やめてぇぇぇぇ! 俺ただ測られただけだからぁぁぁぁ!」
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俺は怖くなって一歩後ずさる。
ばあちゃんが近づいてくる。
「安心せい、誰にも言わん……たぶん」
「たぶん!? 絶対って言ってよぉぉぉぉぉ!」
じいちゃんが真顔で言う。
「……王都の機材でも無理かもしれんな」
「もう測らなくていい! 二度とやらないから!」
⸻
逃げ出そうとした俺を、家族が止めようとする。
「弟、これ研究したら世界が驚くぞ!」
「いやいや、普通に怖がってるからやめてあげて!」
「でも数値がわかれば……」
「やだーーーーー!!!」
俺は全力で走って屋敷の外に逃げた。
その夜、屋敷のリビング。
家族全員が真剣な顔で話し合っていた。
父が低い声で言う。
「今日のことは絶対に外には言うな。王都に知られたら面倒になる」
兄たちも頷く。
「弟はもう国の宝レベルだ。秘密厳守だぞ」
「うん、噂になったら絶対まずい」
ばあちゃんも真剣だ。
「わしも口を閉じておく。あの子が普通に育つまでは誰にも言わん」
じいちゃんも無言で頷いた。
全員が“固く秘密を守る”と決意する中で、
母だけがぽわぽわ笑顔で言った。
「はーい、わかりました~……でもちょっとだけならいいよね?」
全員「ダメです!!!!!」
母はきょとんと首を傾げる。
「だってぇ……うちのリヒちゃん、すっごく可愛くてすっごくすごいんだもん……
買い物のときに『リヒちゃん元気?』って聞かれたら、『今日もすごかったですよぉ~』って言っちゃいそう……」
父が額を押さえる。
「頼むから我慢してくれ」
兄たちが必死でフォローする。
「お母様、絶対に言わないって約束です!」
「でも自慢したい……」
「ダメです!!!」
俺は布団をかぶりながら震えた。
(やばい……お母様のぽわぽわ自慢、絶対フラグだこれ……)
⸻
こうして“家族の秘密”は守られるはずだった。
――はず、だったのだが。
数日後、街ではこういう噂がささやかれるようになる。
「領主家の末っ子、魔力で機材を爆発させたらしいぞ」
「測定不能級の子供って本当にいるのか……?」
誰が流したかは、火を見るより明らかだった。
母の無邪気な「ちょっとした自慢」が、街を震撼させる怪情報に変わっていく。
読んでいただきありがとうございます。
本作品は生成AIと協力して執筆しています。
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