第11話 『ギルマスとじいちゃんの静かな弟子争奪戦』
森に来るのが完全に生活の一部になっていた。
でも、昨日から空気が違う。
じいちゃんとばあちゃんが、やたらピリピリしているのだ。
昨日の神域級薬草事件のせいで、二人が黙って俺を見てはバチバチ火花を散らす。
(いやいやいや……俺、ただ摘んだだけなんだけど……?
なんで“誰が育てるか戦争”みたいになってんの!?)
⸻
今日の森でも、最初は普通に訓練。
魔力操作。
呼吸を合わせてゆっくり流す。
「よし、昨日より安定した……!」
(この調子なら、もう少し制御できるかも……)
ばあちゃんがにこっと笑う。
「ほう、だいぶ良くなったのう。やっぱりわしの指導の賜物じゃ」
じいちゃんがむすっと言う。
「いや、俺が基礎を叩き込んだからだ」
「基礎はわしじゃろうが」
「違う。俺だ」
バチバチバチ……と静かな火花。
(ちょっと待って、俺の訓練より二人の争いがメインになってる……!)
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防御練習をするときも、同じだ。
「リヒちゃん、呼吸を合わせて力を逃がすんじゃ」
「いや、踏ん張りが甘い。もっと体を固めろ」
「固めたら遅れるじゃろうが」
「柔らかすぎたら破られる」
(どうすればいいの!? 両方一緒にやったら体が変な形になっちゃう!)
結果、変な姿勢のまま転んで、後頭部を地面にゴツン。
「あいたっ!」
「姿勢が悪いからだな」じいちゃんがぼそり。
「呼吸を止めさせたおぬしが悪いわ」ばあちゃんが言い返す。
また火花。
俺の訓練よりバトルが激しい。
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隠密歩行の練習でも同じ。
「もっと重心を低く」「いや上体をまっすぐ」
「息を殺せ」「でも息止めるな」
(無理ですぅぅぅぅぅ!)
俺は混乱して、最後はこけて転がる。
「大丈夫か、リヒト」
「……うん……(心は大丈夫じゃない)」
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帰り道も、二人はずっと小声でバチバチしていた。
「素材を扱えるようになるまでは俺が見る」
「戦闘の基礎ができとらんうちは渡さん」
「技術が先だ」
「生き残る力が先じゃ」
(いやいやいや……なんで俺の将来がバトルロイヤル状態になってるの……!?)
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屋敷に戻ると、水晶前の家族が深刻そうにしていた。
「……弟、完全に取り合いされてるな」
「このままじゃ家が二つに割れるぞ」
「師匠が二人になる未来しか見えない……」
母が小声で「リヒちゃん、モテモテねぇ」と微笑んでいた。
(モテモテじゃなくて取り合いだからぁぁぁ!)
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夜。
錬金室の奥で、じいちゃんとばあちゃんが向かい合った。
テーブルには、昨日の神域級薬草が淡く光っている。
じいちゃんが低い声で言う。
「この子は錬金の天才だ。俺が鍛えれば、世界最高の職人になる」
「いや、あの子は魔力が強すぎる。生存力をつけんと危険じゃ。冒険者としての勘が先じゃ」
「技術を磨かねば素材を壊す。俺が導く」
「強さをつけねば命を落とす。わしが導く」
バチバチバチ……火花が散る。
一歩も譲らない二人。
(あのぉ……俺の意見ってゼロ扱いですか……?)
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水晶越しの家族がヒソヒソ話す。
「これ、もうどっちが師匠になるか決闘案件だな……」
「弟、将来両方から修行受けるの確定じゃん」
「うちの子、神域級素材に神域級訓練とかどうなっちゃうの……」
俺はただ布団の中で、頭を抱えた。
(もう普通でいい……普通の子でいたい……)
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結論は出ないまま、その夜は終わった。
でも二人は何かを決めたように頷き合い、最後に同じことを言った。
「……一度、魔力量を測ってみるかの」
「……ああ、数値を見れば今後の育て方が決まる」
(えっ……魔力量測定!? やな予感しかしないんだけど!?)
こうして次の日、俺はまったく望んでいない“魔力量測定会”に連行されることになるのだった。
つづく → 第12話『魔力量測定 → 機材が爆発した日』
読んでいただきありがとうございます。
本作品は生成AIと協力して執筆しています。
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