第7話 『神獣のせいで“加護持ち”と呼ばれた件』
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朝、目が覚めた瞬間から体が軽かった。
昨日よりも森の空気が澄んでる気がする。
(……よし、やっぱり森と仲良くなれてきたな!)
外に出ると、じいちゃんが無言でリュックを詰めていた。
瓶、袋、ロープ、ナイフ。
今日もサバイバル装備フルセット。
ばあちゃんがにこにこしながら手を叩く。
「おはようリヒちゃん! 今日も修行に行くぞい!」
「……お、おはようございます……(今日は平和に頼む……)」
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屋敷のリビングでは水晶を囲んだ家族がスタンバイ。
「昨日の現象を考えると、今日あたり奇跡が起きるぞ」父が真剣。
「弟、もう勇者コース確定だな」次兄がニヤリ。
「加護の強さが異常値だ」長兄が腕を組む。
「リヒちゃん……神様に守られてるんだね……」姉が感動気味。
母は目を潤ませながら「今日も見届けなきゃ……!」と呟いた。
完全に実況会場になっていた。
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森に入った瞬間、風がふわっと吹いて道の枝が左右に避ける。
(おお……森が通してくれてる……! 昨日よりフレンドリーだ!)
俺は嬉しくなって笑った。
「……森が道を開いとる……?」ばあちゃんが小声。
「……神域の祝福だ」じいちゃんが断言。
水晶前の家族が大騒ぎ。
「道が開いた!? 精霊王の導きか!?」
「四歳児が森を従えてるってやばくない!?」
「リヒちゃん……森の王子さまみたい……!」
(いやいやいや! たぶん風のせいだってば!)
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薬草の茂みに近づく。
葉っぱが自動で棘を閉じ、花がふわりとしなって俺の手元に近づく。
「……え、優しすぎない?」
(まるで“どうぞ摘んでください”って言ってるみたいだ……ラッキー!)
「……自ら差し出しておる……?」ばあちゃんが息を呑む。
「……加護持ち確定じゃ」じいちゃんが断言。
水晶前は大混乱。
「自動献上!? 森がリヒトを奉ってる!」
「これもう神の御子じゃん!」
「うちの弟、聖人認定待ったなし……!」
(やめてぇぇぇぇ! 俺ただ摘んでるだけだからぁぁ!)
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さらに進むと、茂みから小さな魔物がひょっこり顔を出した。
普段なら威嚇するか逃げるのに、今日は――
ぺたん、と腹ばいになり、しっぽをパタパタ振りながら頭を下げた。
「……え、ど、どうしたの?」
恐る恐る近づいても、逃げるどころかさらにお辞儀を深くする。
「……魔物が敬意を示した……」じいちゃんが低く言う。
「ここまでの神威は滅多に見られんのう……」ばあちゃんが頷く。
水晶前は半ば悲鳴。
「魔物がリヒトにひれ伏した!?」「森の王だ!」
「もう勇者とかじゃない、神話入りだろこれ!」
(いやいやいやいやいや! なんで魔物が平伏すの!? 怖いんだけど!?)
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帰り道、風が吹いて落ち葉が俺の足元を避けるように散った。
俺は「掃除が楽でラッキー」としか思わなかったが、後ろの二人は確信したように頷いた。
「……神の申し子じゃ」
「……祝福持ち確定だ」
水晶前で父が真剣な顔をした。
「これはもう外に知られたら面倒だな……」
長兄が頷く。「王都が放っておかないレベルだ」
次兄がぼそっと。「弟、国宝扱い待ったなし」
母が目を拭いながら。「リヒちゃん、もう立派すぎて涙が……」
(だからぁぁぁ! ただ運が良かっただけだからぁぁ!)
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森を出ると、ばあちゃんが俺の頭を撫でて笑った。
「リヒちゃん、今日見せたのはきっと神様がくれた力じゃ。でもの、外に漏れると色々厄介じゃから内緒にしとこうな?」
俺はこくこく頷いた。
(そうだよね……こんな偶然話したら絶対変なことになるし……)
この日を境に、屋敷の中だけで「リヒト=神の加護持ち」の伝説が確定し、
家族と師匠たちは真剣に彼の未来を案じるようになった。
俺だけがまだ、ただのラッキーdayだと信じ込んでいた。
つづく → 第8話『足元を温めてただけなんですが!?』
読んでいただきありがとうございます。
本作品は生成AIと協力して執筆しています。
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