第13話 『転びそうになって魔力を出したら、“瞬間移動”と誤解された件』
『転びそうになって魔力を出したら、“瞬間移動”と誤解された件』
森の中層──進入許可が出てから数日。
俺は今日も、一歩一歩を確かめながら森を進んでいた。
(慎重に……慎重に……)
森は、日に日に“圧”が強くなっている気がする。
光は届きにくく、土の匂いも濃い。昨日降った雨のせいで、地面はぬかるみ気味だ。
(今日の目標は、あの高台の手前まで……)
森の地形を覚えつつ、あまり足を取られなさそうなルートを選ぶ。
魔力で地面を軽く叩き、足場の固さを確認──
(よし、安全ルートは確保できた)
あとは落ち葉と石に注意して──
「うわっ!?」
……ぬかるんだ土の上に、見事に足を滑らせた。
(あっぶな!!)
本能で魔力を足裏に噴射。
跳ねるようにして、なんとか倒れるのを回避──
……したはずだったのに、次の瞬間。
「ぅわあああっ!」
勢いがつきすぎて、俺はそのまま少し前方にふっ飛んでいった。
ズサッ! と着地。膝をついて、転がる手前でなんとか停止。
(い、今の……めっちゃギリギリだった……!)
泥だらけになった膝を見て、ため息をつく。
でも、怪我がなかっただけマシ。備えあればなんとやら、だ。
(ふぅ……ほんと、今日は帰ろうかな……)
そんな風にぼんやりしていたときだった。
ガサガサッ──と音がして、顔を上げる。
(っ!?)
木陰から、小さな動物……いや、小型のモンスターが顔を出していた。
体長は子犬サイズ、丸っこい身体、ふにっとした顔。
イノシシの子供をファンタジー風にしたような、ツノつきウリ坊って感じだ。
「……ぷぎゃっ」
向こうも俺を見て固まった。数秒間の沈黙。
(お、おい……来るなよ……)
と、思ったその瞬間──
「ぷぎゃぁぁあ!!」と叫んで、そのままUターンで森の奥へ逃げていった。
……何もしてないのに。
***
──領主邸・遠見水晶ルーム。
「今の、見た!?」
姉が水晶の前でぴょんっと飛び跳ねた。
「リヒちゃん、足元滑ったと思ったら、スッと数メートル先に……!?」
「……空間移動……?」
長兄がゴクリと息を呑む。
「しかも無詠唱! ノーリアクションで発動!」
次兄が目を見開く。
「さらにその直後、モンスターを一睨みで撤退させた……」
「つまり、瞬間移動と威圧スキルを同時に!?」
父「ふむ……もはや戦闘スタイルが確立してきたな」
母「リヒちゃ〜ん♡ 今日はよく飛んだねぇ〜♪」
──※本人はビビって吹っ飛んだだけです。
***
俺はその後、体勢を立て直しながら少し戻り──
安全な倒木の上に腰を下ろして休憩していた。
(……まじで焦った)
もし魔力を出すタイミングがずれてたら、たぶん顔から地面に突っ込んでた。
(これ以上進んだら確実に“事故る”)
今日は、撤退を決意。
俺は森をゆっくりと引き返しはじめた。
そして──帰宅。
「おかえりなさいませ〜♪」
玄関で姉が満面の笑みで出迎えてくれた。
「リヒちゃん、すごかったね〜! あんなスッと移動しちゃって♡」
「……移動?」
「瞬間移動よっ!」
「ちがうちがうちがう!! すべって転びそうになっただけ!!」
父「誤魔化さなくていい。あれは明らかに高度な緊急回避術だった」
母「しかもモンスターちゃんが逃げてたね〜。リヒちゃん、もうオーラ出てるのね〜♡」
「いや違うって!! 泡吹いてただけだってば!!」
次兄「泡=霊圧理論がまた補強されてしまったか……」
「待って!? なんの理論それ!?!?!?!?」
こうして、俺の“転倒回避行動”は、
“無詠唱瞬間移動&威圧スキル”という新たな誤解を生み出し──
評価はまた、謎の方向へ高騰していったのであった。
(……ほんとにもう、誰か俺に普通を教えて……)
***
【次回予告】
『安全確認で石を一つひとつ動かしてたら、“封印解除儀式”と誤解された件』
読んでいただきありがとうございます。
本作品は生成AIと協力して執筆しています。
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