第0話 悪役令嬢という役割を与えられた少女の物語
お久しぶりです。
長らくお待たせしました(いや、待ってない人もいるかとしれませんが)……本編に出てきた脇CPの物語です。
なんで今頃と言われたら、急に書きたくなったからです‼︎
本当は別作品として投稿すべきかと思いましたが、本編読まないと分かりづらいか……と思い、番外編として投稿することにしました。
毎日更新できるよう頑張りますが、無理だったらごめんね‼︎
ではでは、最初は短めだけどっ……よろしくどうぞ‼︎
わたくし、ネッサ・ロータルという侯爵令嬢は、殿方にしたら可愛くない女なのでしょう。
幼い頃から母に教えられてきたのは、どのように貴族の女性として振る舞うか。
自身の情報網を得ることがどれほど重要であるか。
伴侶を公私共に支える夫人としての、妻としての、片腕としての心得。
別にわたくしの両親の夫婦仲が悪い訳じゃないわ。
だけど、どちらかと言えば……両親は陰謀渦巻く貴族社会を乗り越えてきた〝戦友〟としての一面の方が強かったのだと思うの。
だから、教えられた内容と妻としてよりは相方としての内容の方が多かった。
そう教えられてきたから、自身の夫となる人が間違ったことをしていたら……身を呈してでも止めるべきだと思い、口煩く忠告をしたわ。
別に異性として好意を抱いていたからではない。
でも……幼い頃から共にいて。
少なからず親愛みたいなものは抱いていたから……彼と結婚して幸せになれたら良いと思ったのは嘘ではないの。
まぁ、そう口煩いのは、ギルバートにとっては……迷惑だったのでしょうね。
彼が欲していたのは都合が良い妻、自分の気に障らない操り人形。
だから、彼の理想と違うわたくしは彼から嫌われていたし、叩かれたりもした。
だけど………わたくしはシエラ様に会ってしまった。
不幸にしかならないはずだった未来は、わたくしの友達が、わたくしの友達の婚約者が、その部下の方が……切り裂いてくれた。
そして……わたくしは、彼に出会った。
これは、わたくしのお話。
後に《神妃》と呼ばれる親友を持ち……《ハイエナ》に気に入られ、捕らえられたようでわたくしが彼を捕まえた話。




