プロを目指す作家さんにお願いしたい事
今月も「小説家になろう」からプロデビューした人が増えました。
プロデビュー、おめでとうございます。
さて、そういっためでたいニュースにも裏がありまして、あまり嬉しくない話もちらほらあるのです。
書籍化に伴いダイジェスト化されただとか、まあ、いろいろです。
作家先生もお仕事ですからね、出版社の意向に従うのはしょうがないのですが。
2点、作家側で「事前に」対処できる話があります。
……それを対処と言っていいのかどうかは疑問が残りますが。
私が思いつくのは
・ 主人公の年齢を13~25歳にする
・ ヒロインは早めに登場させる
この2点です。
書籍化に伴い、その内容に対しても編集者は口を挟んできます。
その中で特に多く、私のような一読者としては許し難い暴挙が「主人公の年齢変更」と「メインヒロインの確保」なんですよね。
多くの「なろうデビュー小説」において、主人公の年齢やヒロインは話の根幹に関わっていたりする要素・設定なのですけど、そこが無視されています。
プロの編集者(笑)は「中高生をターゲットにしたエンターテイメント性のある作品」なんだから「主人公は近い年齢」で「可愛いヒロインを早く出す」べきだと考えているようなのです。具体的なレーベルについては言及しませんが、複数の出版社でそういった傾向が見られます。一つの出版社に限った話では無いのですよ?
それで面白くなった作品もありますけど、面白くない、話の整合性が取れていない作品に落ちてしまったケースもあります。
主人公の年齢を変える事は本当に必要ですか?
そのヒロインを早く出すことに、どれだけのメリットがありますか?
そういった事を考えず、ただ機械のように「共感できる年代に」「可愛いヒロインは正義」と考えることなく作者に話の変更を求めるのは、編集者として本当に正しいことでしょうか?
編集者は出来上がった出版作品を見て、本当に「元より面白い、売れる作品」になったと胸を張って言えるのでしょうか?
同年代の方が共感できるだろう、女の子を出せばいいだろう、それは出来た作品を読んで判断したことか?
私は、ただの惰性で言っているようにしか思えません。
とまぁ、愚痴をこぼしてみましたが、本題はここから。
編集部の意向に従うのは、しょうがない事です。仕事ですもん、逆らえません。
だけど無理な改変で作品が壊れるのは止めて欲しい。
なら、最初から編集部の意向――高校生ぐらいの主人公に、早々に出て来るメインヒロイン――に応えてしまえばいいのでは?
改変される事が悪いのであって、最初からそのようにすれば無理も無く、そのままいけます。
下手な事をされないなら、安心して買って読めます。
編集部の意向に従うシナリオは、編集部の求めるシナリオでもありますし、良いアピールになりますし。作家側にもメリットがあります。
完全に個人の我儘ですけど、プロ志望な作家の皆様、どうでしょうか?