実録! おじぃのちょっとショックな旅日記!
ああ、なんか疲れ取れねぇな〜。
四月十九日、土曜日、朝六時。この日、私は生まれ故郷の東北地方へ赴く予定だが、一週間の疲労と昨晩の慰労会が響いたのかなかなか起床できず、出発を四十五分ほど遅らせた。慰労会って余計に疲れるよね。
朝食を摂り、身仕度を調えて家を出る。とりあえず普通列車で東京駅へ。
東京駅で新幹線に乗り換える。車内では備え付けのコンセントを利用してスマートフォンを充電。睡眠不足を補うため眠る。やたら肩が重く、地に沈められそうなくらいだった。
約一時間半ほどで終点の乗り換え駅に到着。乗り換え列車まで少し時間があるので、ラッタッタラッと足取り軽く、とあるアニメの舞台になった場所を撮影。知っている場所なのでロケ地など探さずともわかる。
ちょうど良い時間になり、電車に乗って終点下車。そこもアニメに登場したので撮影。続いて名物のラーメンを堪能、更にバスに乗って桜が満開の城下を訪問。いやはやなんと、醜い世界の美しき一面だろう。
ここまではなんてことないありふれた旅だ。
再びバスに乗って駅へ戻る。このバスには一度乗り遅れたが、次のバス停まで走って追い掛けた。少し道路が混雑していたので、息を切らしながらもギリギリ間に合った。
続いて電車に乗り込み、背景に大きな山の聳える田園地帯のど真ん中にある狭いアスファルトの道を冷たい空っ風に突き刺されながら辿り、先祖の墓へと向かう。約二十分後、墓に到着してナムナムする。
さて、祖母宅の様子でも見てきますか。
墓から祖母宅までは徒歩二分。ここで、アニメで稀に見る出来事に遭遇する。
あれ? なんかスッキリしたな〜。どっかの家なくなったのかな〜。
あ! うちだ! うちがなくなってるわ!
あれ〜、壊すなんて聞いてないぞ〜。とりあえずスマートフォンで当地を撮影し、母に報告。母は激おこぷんぷん丸よりちょっと上な感じ。
家の名義は亡くなった祖母。取り壊しの際は親族の承諾を経たほうが好ましい。
でも、あれですね。帰ったら家がないって、言葉も出ませんね。思うことは色々ありましたが考えるのやめました。
私はマスクをしたままHAHAHAと笑いながら、人など滅多に通らない田園地帯のど真ん中を引き返したとさ。
その後、ホテルでツイッターを覗いたらフォロワーさんが増えていた。その方は当サイトで以前よりお世話になっている方ですが、な、なんと家がなくなった故郷の隣町在住ではありませんか!
わーい! いつか会いたいなー!
めでたしめでたし。