『孤独』/『残余』
『孤独』
私が一人だった時
私は孤独ではなかった
私が貴方と出会った時
私は孤独ではなかった
私が貴方と一緒にいた時
私は孤独ではなかった
私が貴方と喧嘩をした時
私は孤独ではなかった
私の前から貴方が消えた時
私は孤独ではなかった
私が一人に戻った時
私は孤独だった
『残余』
誰もが始まりは自分だけだった
何もなくただ自分だけ
そしていつのまにか増えてきた
体力や能力や知恵や富や名声
でもそれも維持することは難しい
そしていつのまにか減っていく
だんだん失っていく自分
終焉の日が訪れた時
最後に残せているのははたして自分だろうか?