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嘆きの声

国と国が攻め合えば、人は死んでいく。


戦に連れて行かれる者たちを見送り、武器の製造に取り掛かる。


僕の友人は、戦へと旅立った。そして、初恋の人も。


戦が中盤のときだったか。


突然、血まみれの友人と、友人の腕に力無く抱えられた少女の姿を見た時、どれだけ悲しかったことか。


いくつもの涙を流し、友人は僕に言った。


「守れなくてごめん。守りきれなくて…ごめん」


僕に謝る友人の姿は、見ていられなかった。


「お前が、こうして帰ってきてくれただけ僕は、嬉しいよ」


彼は、耐えきれずに泣き出した。大きな声を響かせて。


僕は、彼を力いっぱい抱きしめる。


視界が歪む。悲しくて、悲しくて。胸の奥が痛い。苦しい。


二人を見守るのは、枯れた大地に咲く一輪の花。


静かに、ただ見守る。


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