1-10 船(sideアレクシス)
ついきにたアレクシス視点!
――やってしまった。
エレナをザイアスから引き剥がし、共に到着したアルメテスの城。にこやかな外面を貼り付け、エレナを部屋へ送り届け、先程案内された客室に到着した。
どさりとソファーに座って眉間を揉む。
まだ早かった。それは自覚している。別に、エレナは自分のことを好きなわけでも無いのに。思わず唇を奪ってしまった自分の耐え症のなさにがっかりした。
でも。正直、我慢ならなかった。
ザイアスがアルメテス帝国へ向かったと聞いて、昨夜からぶっ通しで馬を走らせ、ようやく辿り着いた先。なんとか数分遅れでザイアスに追いついた俺の目に飛び込んできたのは、ザイアスに顎を鷲掴みにされ、唇を奪われそうになっていたエレナの姿だった。
――触るな。
己の中の苛烈な熱と、冷酷な血が一気に身体を巡って。気づけばエレナを胸の中に収め、ザイアスの手を跳ね除けていた。
本当は、それができる立場ではない。エレナはザイアスに嫁ぐ予定の女なのだ。ただ、一切大切にする気の無い、むしろ嗜虐の限りを尽くしてエレナを玩具にしようとしているザイアスに、そのままエレナを渡すことなどできる訳がなかった。
『俺の女』。そう言ったザイアスに、激しい嫉妬心が湧く。お前のじゃない――エレナは、俺の女だ。そう言えたら、どんなに良かっただろう。
だから。無理やり押し付けた、エランティーヌ王国の紋章が刻まれたネックレス。婚約の証であるそれを、エレナが身に着けてくれていた事が、どうしようもなく嬉しくて。
――もう、俺の女で良くないか?
そんな気がした。
「殿下、殿下!」
「……なんだレオン」
ニコニコとしたレオンに疲れた視線を向ける。レオンは今日もご機嫌そうな顔で俺の顔を覗き込んだ。
「顔が裏アレク様になってますよ?」
「……ここで上品な殿下でいる必要ある?」
「麗しき王子が黒い表情浮かべてると迫力あるんですよ。お立場的に二重人格になっちゃうのは分かりますけど。アレクシス殿下に憧れているご令嬢が泣きますよ?」
面倒だな。ため息を吐いて、仕方がないといつもの王子の毛皮をほんの少し被り居住まいを正す。
その様子を見て、レオンは面白そうな顔をした。
「さすがのアレクシス殿下もお疲れですね。少し休まれたらどうですか?」
「……先にあっちの状況聞かせてくれる?」
「ストイックですねぇ……承知しました」
レオンはわざとらしく驚いたが、やっぱりまだ面白そうな顔をしている。さすが、レオンを貸し出してくれた友人が『扱いに気をつけろ』と助言を残すほどのことはある。そんな呆れた視線を受けながら、レオンは手元のメモをペラペラとめくった。
「東部の領主とはあらかた話は済んでいます。元から自治を丸投げされていた地域ですからね、調整があるとすれば税収と攻撃の回避ぐらいですから、西部と帝都が落ち着けばスムーズかと」
「分かった。それで、その西部と帝都の今の状況はどう?」
「はい。アレクシス殿下が自ら赴いた事で、かなり大きく動いています。特に、軍部のトップが乗り気になったのがいいですね。このまま交渉がうまくいけば、独立後も良い関係が築けるはずです」
「……そう」
ほっとしてソファーの肘掛けにもたれ掛かり、頬杖を付く。それから、ちらりとレオンに視線を送った。
「残るは貴族達か」
「えぇ、もうすぐ年に一度の帝国祭です。帝国中の貴族達が集まる夜会の参加者ですが――この通り、ほぼ全ての貴族が参加予定です」
そうして手渡されたリストを眺めてから、呆れたように笑った。
「ほんと、よく手に入れたね、このリスト。いつもの事ながら、早くない?」
「そりゃあ殿下が僕の主をおもいっきり脅しましたからね。今頃血眼になって帝国中を駆け回ってますよ」
レオンの主である友の様子を頭に思い描いて思わずクク、と笑いがこぼれた。そうだ、このまま必死で踊るといい。君はもう、腕の中に最愛を――愛しの聖女をしっかりと確保しているのだから。むしろ、それぐらい働いてくれないと困る。
そうして笑った顔を見たレオンは、嬉しそうに微笑んだ。
「……アレクシス殿下って、結構性格悪いですよね」
「そう?」
「そりゃあもう、表向きの振る舞いも口調も全部、完璧な『王子様』で――逆に『王子の毛皮を被った獣』って感じで怖いですから」
可笑しそうに失礼な事を言って笑うレオンに、爽やかな笑顔を返す。
「なんだよ、レオンも似たようなもんだろ?」
「何言ってるんですか、僕は元からいい子ちゃんですよ?」
「さっきの様子、裏で爆笑しながら見てたくせに?」
「え、あれ笑うところですよね?めでたく完璧王子の毛皮が剥がれたんですよ?それにもっと派手にあいつを痛めつけてやっても良かったぐらいですし。――だってあいつ、エレナーレ様のほっぺた鷲掴みにしたんですよ?」
その言葉にあの胸糞悪いシーンがもう一度脳裏にちらつき、どす黒い気持ちが心を満たした。
「――どうやって殺せばいいかな」
「アレクシス殿下?」
「エレナ手を出したんだ。殺していいよね?」
「アレクシス殿下ー!また闇の殿下が出てきてますよー!」
そのレオンの言葉にハッとして、気を取り直していつものように微笑んだ。
「ごめんごめん。大丈夫、僕はそんな事しないよ?」
「美形の二重人格怖すぎる」
「……これぐらい許してよ」
わざとらしくゾッとした仕草をしたレオンに苦笑いをして、疲れたようにため息を吐いた。
いや、本当に疲れているのかもしれない。正直、あれから平静な気持ちに戻れていない気がする。
やっと、すべての準備が整って。やっと、エレナに求婚する資格を手にして。はやる気持ちを抑え、エレナのいる帝国に渡ったあの日。いつものような公式の入国ではなかったから、エレナは自分がこの国に来たことを知らない。だから、あの日は会えないと思っていたのに。
いつもの飲み屋のあの席にいると、エレナがやって来た。ずっと恋い焦がれてきた女に偶然にも会えて、これはもう運命じゃないかと思った。それなのに。
――実は私、もうすぐ結婚するのよ。
目の前が真っ暗になった。いや、全てが地獄に落ちたように思えた。
結婚?
誰と?
呆然と問いかける俺の声に、エレナは視線をそらして――信じられない言葉を発した。
――敵国の……ドメルティス帝国の王太子、ザイアス殿下の八番目の側妃よ
あの、嗜虐にまみれ人を物かおもちゃのように扱う男に、エレナを嫁がせる?
信じられなかった。まさか、そんなやつに、エレナを渡さないといけないのか?
呆然とする俺の中で、なんとか立ち上がった王子の頭が、必死で周辺状況を整理する。
そう、ドメルティス帝国は、数年前からの大不作で我が国が荒れている間に友好国のアルメテス帝国に裏の手を伸ばしていた。そして、先日の嵐に乗じてアルメテス帝国のペリスを占拠し、人質を取った。そうか、だから、トラディス皇帝は――エレナの父親は、エレナを差し出さないといけないのだ。
もう一人の妹の事をほんのりと思い出す。本来の身分で言えば、あの妹が輿入れするのが普通だ。でも……と、数回会った時のことを振り返った。
美しい容姿をしていたが、あれはだめだ。己の身を一番に大事にするタイプの女だろう。恐らく、ドメルティス帝国への輿入れを嫌がった挙げ句、何らかの手を使ってエレナにその役目をなすりつけたにに違いない。
つまり、皇帝は、エレナをドメルティス帝国へ差し出す決断を下した。むしろ、そうするしかなかったのだろう。冷静に考えれば、その思考は、簡単に導き出せる。
だけど。
沸々と冷たい怒りが身体の底から湧き上がる。
だからって、エレナを、そんな人質同然の、花嫁にするだって?
エレナに、愛されない結婚をしろと?
そんなの、許していいわけがない。
怒りで震える俺の血と、王子としての冷酷な血が混ざり合う。感情と、頭の中の情報と、この先の筋道の計算。アルメテス帝国と、我がエランティーヌ王国との関係性と、世界勢力の均衡。周辺国の驚異として注視されてきたドメルティス帝国の動向。
王子としてやるべきこと。そして、自分が望むこと。
それらが全てカチリと綺麗にはまり、王子として成すべき事と、エレナをこの腕の中に収めるための、一本の道を導き出した。
「――――滅ぼそう」
「は?」
「その国、滅ぼしてくる」
「え……待って待って、何言ってるのよ」
驚くエレナに、何を驚いているのかと思う。
「何って?その国が無くなれば君は人質花嫁なんて馬鹿げたものにならなくて済むだろう?」
「もう……何言ってるのよ。貴方が言うと冗談でも怖いから本当にやめて」
冗談?そんな訳がない。君が幸せになるには、多分もうこの道しか残されていない。敵国を滅ぼすのだって、いい事しかない。だから、これは真っ当な判断だ。
それなのに、俺を利用しようとも思わないで、エレナは諦めたように笑った。
「こうして一緒に飲めるのも、今日で最後かもしれないわね。ありがとう、アレク。楽しかったわ」
「……君は、それでいいの?」
「いいかって……しょうがないじゃない。それが皇族として生まれた私の務めよ」
皇族に生まれた者の務め。そう、君はそうだった。いつだって己の責に対して真っ直ぐで。民を思い、国を思い――己を犠牲にするように生きてきた。
そうか、国のためになるのなら、君も納得するかもしれない。そう思ってもう一度口を開く。
「…………じゃあ、敵国の花嫁になるよりも、君の国のためになる相手であれば、そっちに嫁いでもいいよね」
「え?えぇ……まぁ、そういうことにはなるかもしれないけど……」
何かをぐっと考えたエレナは、諦めた表情をかなぐり捨てるように、いつものようにあっけらかんと笑って酒の満たされた器を持ち上げた。
「――そういう事が、あったらいいわよね」
そうして差し出された器に視線を走らせる。
いつもなら、ここでカツンと器を合わせ、一緒にお酒を飲み干すのだけど。
俺は決意を固めて、自分の酒ではなく、エレナの持っていた器にそっと手を添えた。
「アレク……?」
エレナの手から酒の入った器を抜き取る。それから、何もなくなったエレナの綺麗な手を、想いを込めてゆっくりと握った。
「――僕が君をもらうよ」
「…………え?」
「君がこのまま敵国の人質花嫁になるよりも、ずっといいだろう?国にもメリットがあるはずだ」
「え……待って、何言ってるの?」
驚いて混乱した表情のエレナの手を握り、その深い青色の目をしっかりと見つめた。
「僕は本気だ」
「ま、待ってよ、そんなことある?だって……」
「聖女のこと?聖女はもう他の男と結婚させたから大丈夫だよ」
「えっ……!?いや、でも」
「ペリスの民も、ドメルティス帝国もなんとかするから安心して」
「なんとかするって……あなたにも立場っていうものがあるでしょう?そんな簡単なことじゃ、」
「簡単なことじゃない、でも不可能じゃない」
そう、だから。
僕を利用するつもりでいい。筋道はもう立っている。君は、首を縦に振ればいい。
ドメルティス帝国を滅ぼす力がある者。第一皇女を娶るのに相応しい地位を持つ者。そして――君を愛している者。
この世界に、その条件を満たす男は、きっと目の前にいる、この自分しかいない。
君が僕を受けいれてくれるのなら、僕は君の為にどこまでも動いていける。
だから、首を縦に振って。
――そう、願った。それなのに。
君は、何かを考えた後、ぐっと息を飲み込み、ぽつりと言った。
「分かってる?私を貰うって、それって結婚するってことよ。――こんな悪友同士で、そんな気持ち起きないでしょう?」
「――――…………」
言葉が、出なかった。
エレナがずっと繰り返し言い続けてきた『悪友』という言葉。
『そんな気持ち起きない』と、直接的な言葉も添えられたそれは、元から俺に諦めろと言い聞かせる言葉だったのかもしれない。
――俺たちは、友人だ。
その事実は、今も変わらない。
エレナが俺に向けている気持ちは、全部、友愛なのだ。
ぐ、と手を握る。
「……エレナ」
俺にしっかりと手を握られたエレナは、驚いたような顔で、揺れる綺麗な青い目で俺を見つめた。
この瞳が、熱を持って蕩けるように俺を見つめてくれたら、どんなにいいだろう。
「――君がその気になってくれたら、なんの問題もないんだ」
「え?」
意味が分からないのか、首を傾げるエレナを見つめる。
分かってる。僕達の間にあるのは、友好関係だけだ。
胸をえぐる痛みに目を瞑る。
――考えろ。諦めの悪い己の血が、必死で頭を動かす。
友人同士。愛のない関係。でも、それでも、ドメルティス帝国にエレナを渡すわけにはいかない。
そう、俺の気持ちを除外しても、それは確かだ。
この国の政略的にも、恐らくエレナを渡してしまえば、アルメテス帝国は事実上ドメルティス帝国に屈したこととなり、国家間のパワーバランスが大きく崩れる。それは両国に隣接する我がエランティーヌ王国にとっても危機的状況となる。
なら、双方の国にとってもエレナは我がエランティーヌ王国に嫁ぎ、友好関係を強めたほうが間違いなくいいのだ。
政略結婚。その必要性は、エレナだってとうの昔に理解しているのだから。
エレナは俺を愛していない。それでも。
すべてを整えて、自分の腕の中に、エレナが来てくれたのなら。
――――そこから死ぬほど愛して、自分に振り向かせて。エレナを、世界で一番、幸せにしたらいい。
もう一度、エレナを見つめる。
そうか、簡単なことじゃないか。
どんな理由にせよ、エレナが僕を選んでくれるなら。
僕は、国だって滅ぼせる。
そう、これは政略。筋道はたった。いま必要なのは――エレナに、自分を選んでもらうことだ。
頭がクリアになっていく。そう、それでいい。
困惑気味のエレナを見つめる。
ごめんね、エレナ。諦めて。
――僕は君を逃さない。
「……正直に答えて。敵国の人質花嫁になるのと、僕の妻になるの、どちらがいい?」
「そ、れは……」
「エレナ」
言い淀むエレナにしっかりとした声で呼びかけると、エレナははっと顔を上げた。
そう、これは、政略なんだ。君が――多くの民が自分についてくる為に、必要な事。それは、これまでの重い責務の積み重ねと痛みで作り上げられた、この自分の、王としての威厳だ。
「――――答えて、エレナ」
謁見の間の玉座に在るように。大勢の民に言葉を発するように。
君一人の為だけに、僕は王になれる。
「――っ、そんなの、アレクのほうがいいに決まってるでしょ!」
その言葉に、目の前が一気に明るく開けた。
「――分かった」
なら、僕が君をもらっても、敵国から奪い去っても、なんの問題もない。エレナが自分を求める理由は、今は友情でも、己の身の可愛さでも、なんだっていい。
僕がやることは一つだ。
すべての方針が立って、ガタリと立ち上がると、エレナも慌てて立ち上がった。
「っ待って、何する気!?」
「そうだね――どうしようかな」
それから、ふと思い立って、準備していた婚約の証のネックレスを取り出す。
「とりあえず、これ持ってて。無くすなよ」
「え?」
「じゃあ、そういうことで」
エレナがそれが何かを確認する前に、さっさと店を出る。エレナなら、こんなの貰えないと騒ぎ出すだろうから。
でも、諦めて。
エレナ、君はもう、僕のものだ。
腹の底から何かの感情が溢れ出し、笑みが浮かぶ。
そう、エレナは、誰にも渡さない。
すっかり日が落ちた闇夜の下町を歩き、己の行く先を見定めた。
ドメルティス帝国を滅ぼす。それは、絶対条件。この大仕事は、自分ひとりではできない。
確実に、帝国を仕留める。それには……
――まずは、皇帝からだ。
冷酷な王族の血と、煮えたぎる己の血が身体の中で激しく混ざり合った今、頭は妙に冷静で高速でパズルを組み上げていく。そうして頭の中ですべての算段を整えながら、煌々と篝火に照らされたアルメテスの宮殿へ足を向けた。
まるで俺を待ち構えるように招き入れられた、皇帝の私室。人払いされたそこには、皇帝以外、誰もいなかった。
エレナの父親である皇帝は、琥珀の酒を傾けながら、薄っすらと笑った。
「――エレナーレが欲しいか」
その言葉に、すべてお見通しかと、冷酷な笑みを浮かべて答える。
「えぇ……望みは彼の国の滅亡でしょうか」
「そうだな……私の船に共に乗ってくれるかだが」
「御冗談を」
ピクリと動きを止めてこちらを見る皇帝に、にこやかに――でも冷たく、笑いかける。
「船に乗るのは僕じゃない――貴方が僕の船に乗るんだ」
短期間で敵国を滅ぼすという危ない船。それを操縦するのが自分であると明確に皇帝に示す。それを聞いて、皇帝は一瞬呆けた後、クク、と愉快だと言うふうに笑った。
「乗せてもらおう」
「酷い荒波ですが御覚悟はよろしいですか」
「当然だろう……『海賊』もいる海で、順調にはいかないだろうがな」
「海賊……?」
そう問いかけると、皇帝は少し目を伏せて、もう一度琥珀の酒を喉に流し込んだ。
それから、エレナにそっくりの深い青色の目を、静かに俺の方へ向けた。
「――この城には、我が妃レミエーナを殺した間者がいる」
驚きに目を見開く。
正妃レミエーナ。スラリと美しい立ち姿が印象的な亡き王妃は、胸の病を患っていた。だから、病死したと聞いたときに、疑問は持たなかったのだが。
まさか、殺されていたなんて。
動揺しながらも、頭の中で情報を整理した。まさか…………
「……ペリスが、攻め込まれたのも」
「…………タイミングを待つだけで、周到に準備されたものだったかもしれない」
「なら……皇女を、求めるのは」
「…………恐らく、裏がある」
そうして皇帝はランプの灯りに揺れる深い青色の目をしっかりとこちらに向けた。
「――――エレナを、守ってやってくれ」
そうつぶやく皇帝は、謁見の間で会ったその姿からは想像がつかないほど、父親らしい表情をしていた。
「アレクシス殿下?」
レオンのその声にハッとする。すっかり思考に沈んでいた。悪い、と一声かけて、もう一度眉間を揉む。
――流石に、疲れが出てきたのかもしれない。
でも、その前に、やらねばならない事がある。
す、と顔を上げ、レオンに視線を向ける。レオンは飄々とした表情で、俺の次の言葉を待った。
「――調べて欲しい事がある」
「ザイアス殿下ですか?」
「いや…………」
敵は、恐らく、近くにいる。
「――――この国の、過去の事だ」
嫌な、予感がする。自分の第六感が、そう訴えかけているような気がした。
読んでいただいてありがとうございました!
ついにやってきたアレク視点!!
いかがでしたか?
「ほらすれ違いぃぃ!!」と画面に突っ込んだあなたも、
「私も死ぬほど愛されたい……」とアレク沼にハマってくださった神読者様も、
そしてそして「んなことよりここに来て不穏だけど!?」と、ミステリーのフラグが気になった勘のいいあなたも、
いいねブクマご評価ご感想なんでもいいので応援していただけると嬉しいです!
また遊びに来てください!




