表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8番目の皇子  作者: 皇 茉莉花
1/1

何番目かなんて関係ない。

「あぁ、やっと、やっとです。」

一人の男は感極まった様子で瞳に涙をうかべ唄った。

「あなたの望まれる国が出来ました。」

一人の男は在りもしない空虚の中縋り付くように手をのばした。

「もう目を覚ましても、誰も咎めません。誰も憎みません。誰も傷つきません。」

一人の女は目を閉じて、まるで回想しているかのように胸に手を当てた。

「私たちが、民が、国があなたの事を待っているのです!」

一人の女は誰かに訴えかけるかのように強く強く叫んだ。

「玉座が、今か今かとそなたのことを首を長くして待っておるぞ。」

一人の男の子は年不相応な口調で嘆いた。

「早くあなたの声を、全てを見透す瞳を私に見せてください。」

一人の男は心の底からありったけの思いを込めて呟いた。



しかし、彼ら彼女らの先で眠っている「あるもの」はまるで永久の眠りへと着いてしまったかのように深く深く眠っている。

その姿に誰もが胸を打たれ、跪き祈りを捧げようとしてしまうほどの神聖さと恐ろしさを兼ね備えていた。

それは外見から来るものでは無い。

「あるもの」のこれまでの姿、発言から来るものであった。





これは、今までの世界の理と固定観念を覆した一人の小さな王子の話である。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ