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魚介系女子! うみへのみち 中編

水族館、そこは今や魚類系の病院となった

そこへの大事を取っての精密検査を行う予定の宮之だったが…



円形水槽に入って話しかけてくれたのはクラゲ娘の沙樹ちゃんだった


「始めまして 『希生 沙樹(きしょう さき)』と申します。暗いですが、私の姿見えていますか?」


半透明の身体の内部が透けているが人間の身体の部分には服を着ていて、足元はクラゲの傘になっている


「うん、見えているよ。オレは宮之、『宮之 介(みやの かい)』です」


「ああ、よかった、夜中に電飾みたいな…この足の部分ですけど。この部分が目立つので。何か困ったことがあったら言ってください」


「親切に…ありがとう」


周りを見渡すと半分がイルカやクジラなどの海洋哺乳類の様だ


「ええ、その通り。…あ、あうぅ…ごめんなさい…微弱な電気信号を感じ取ってしまうものですから…申し訳ありません…」

しょんぼりする沙樹ちゃんカワイイ!


「ふぇ!?そ、そんな、そんにゃ…って!違う!やめてよ!ロウ!」

沙樹ちゃんは振り返り一昔前のパソコンモニターのような分厚い画面に向かって寝転がっていたシロイルカ?の娘が此方に向かいニヤニヤしていた


ここでは脳波を抑える訓練をしなければならないのか…


「あのー、申し訳ありませんー…」


「はい」


「あ、失礼しました。ザトウクジラの『マイ』、と申します」


「コツ…というか…そういうモノがありますけど…どうします?」


あれ?みんな?なんでよじ登って…沙樹ちゃん陸に上がれたんだね…



「みんな納得の上ですね?」




「失礼して…」


何を、と言う前に発せられたそれは



意識が途絶える前に聞こえたのは何処か遠くに聞こえる聞き覚えのない()の声だった

















りりりりり



耳だけでは無く頭にも響く




何の音だ!?



「何の音?」


目が覚めてしまった…




「ごっめーん!みんなー、起きて―!」



自分を含めたみんなが職員の人の水中マイクの音で目が覚めたらしい


オレも水面に上がる


長靴とツナギの飼育員のような格好だ


ゾウのヒト(・・・・・)足音通信(・・・・)聞き分けられる人いる!?」


「マイちゃん…無理そうだね…眠ってるし」


どこかの誰かのせいで…とシロイルカの女性がぼやく

申し訳ない…

首を垂れる


「脳波か、もしくは喋りなさい。アンタ、調整されてるわ、マイが手伝ってくれたの」


「す、すまない…」


「ゴンドウイルカのヒトは?」シロイルカの女性が尋ねる


「海洋出てるでしょ」


「ああ、今22ノットで…だから…」


「ああ、思考の海に…行けそうなの潰れちゃった…」


きょろきょとしていると隣の少女と目が合った

「彼女?彼女はシロイルカのキイ、私?私は元マグロ漁師のマッコウクジラのシルキー!」


「潜ってマグロ取ってたらね!巨大ダイオウイカに襲われちゃって、酷い状況でここに運ばれたの!」

野生の子のマッコウクジラが助けてくれなかったら…てへへ…と金髪ツーサイドアップの彼女はオジサンだったのか

この人も大変な人生を…


「失礼なヤツ!アンタなんかと一緒にしないでっ!」

こっちに向かって…指向性の読み取りか…

「ごめんね!シロイルカのロウちゃん、ちょっと最近ダイエットでイラついてるだけだから…!」


「言わないでえええ!」


慣れた脳波で波を手に伝えみんなに

『ごめんなさい、それとありがとう!』っとこんな調子でいいのかな?



ふい、とシロイルカのロウちゃんは顔を赤くし


「アンタに謝られてもっ!」


とツンデレを披露した





うん!頷き。目を閉じ、シルキーは呼吸を整え

「桐生さん!私やってみる!やってみるよ!」


桐生さん、職員の女性人間種のお姉さんは桐生さん、か


「うん!ここから120km先の雪山!遭難してるの!他の水族館や同種のゾウ種のヒトたちもやってるから必要なのは全体の傾向だからだいたいな位置データーを切り出すのをやってもらいたいの…出来る?」

地図を取り出しペンを差し出す


「やってみるさー!」シルキーは腕をグルグル回したあと、両腕を水の中に入れ静かに立ち泳ぎしている。


我々は待つ、静かに…





「うーん、と」と悩んでいる


目を開け、

「ここ?かなあ…崖にいるみたい」


書き加え、差し出したのは等高線の狭まる場所


大体分かればいいわ!


サキちゃん!さっきの観測してた?さらに精度を上げてほしいのだけれど!

と桐生さんは走って向かった



「ふぃー…ひっさしぶりにのーみそ使ったあ」

風呂に入ったように額をぬぐうシルキー


「アタシよりクジラ種の方が精度良いんだから文句言わない!」びしっとツッコむロウ


「お二人は仲がいいんですね…!」クスクスと笑いが漏れてしまう


「うん!」シルキーは顔を赤くしながら笑顔で頷くが


「なにいってんのよ…!」こんなおとぼけ…と顔を真っ赤にしているロウ


そこからさらにボケに彼女のお世話スキルが働きさらにツンデレスキルが…




思わず呟いた…


『女子力たけ―』



「は?」とシルキーが真顔で返したのにはみんなビビった



なんだかんだで朝だ。


朝だが目が覚めている。朝まずめ…これが魚類の本性か


「馬鹿な事言ってないで、アンタ朝の検診でしょう!」綺麗な白髪に幼い整った顔立ちのロウが朝日を浴びて綺麗に映った


「う、うん!」と生返事を返してしまう…



「しっかりなさい!アタシももうそろそろここを出ることになっているから…」


だからアンタには…特にしっかりしてもらわないと…と朝日のせいなのかっあぼ…


「この口かあー?」


「ごふぇんなふぁい」


「まったく…」と苦笑する彼女はハッキリと頭に残る光景の一つだった





『ゲート開きまーす…三番の宮之さーん、二番のシルキさーん』



「診察室までだねー」いっしょだー!と手をつなぎ、のほほんとしている


手前のプールまで出ると昨日より痛くない…彼女たちのリラックス効果…?


あ、そこの仕切りで別々だー!


(2)  (3)と水中に別々に紙が下げられていた


じゃあねー!がんばってー!とさっさと手をほどき昇って行った


ああ、リラクゼーションが…


と、随分余裕ができたな



ぐんと尾びれをカクと一気に陸に上がり


白衣の医師に留められる



「はーい、バンドウイルカの宮之さん、間違いない?」



「は、はい、宮之です…せ、先生は…?」



「ああ、こんな鋭い歯をしているけれど先生はコツメカワウソの白石でーす!ちっちゃい魚しか食べないから安心してねー」


って言ったら淡水の人魚に怖がられるんだけどなー!キャハハ!


と笑う声も口から洩れる鋭い牙も怖い白石先生は丁寧で前の担当の先生と同じ実に誤解されやすい方だった




「うん?ちょっと尾びれ…が肥大してるね…」


「昨日、夜トイレ行った?」


「えーとなんだかんだで行ってませんでした」


「じゃあ、トイレタイム…トイレ行ってから体重、長さ、肺滑量図りなおそうか」


「トイレはここから出て右に曲がったでしょ?そこを職員用に、小さいかもだけどあるから」



「失礼します…」



慣れた恒例の行事を熟すとロウが座っていた


「うん…」


「お世話になっています」


「うん、経過も順調だから!最近じゃあ海女さんみたいな形の漁もあるっていうからね…」


「深く潜るには周りに気を付けるんだよ?」



「はい、受診オワリ…気をつけてねー!」


ロウは手を振ると水槽に戻って行った


「本当に病院なんですねー」


「奇妙でしょ?現在ほぼすべての動物園や水族館なんかは大学病院みたいなものかな?」


「君の傷も一週間は傷薬を塗れば人間の部分の皮膚以外は傷跡は残るかもだけど完治するよ」


「はい、行ってきましたので」


「うん、続けようか」


「体重、全長、呼吸機能その他諸々……問題なし、血液は結果次第、朝は問診だけど昼間の間はプールの方は開いているから好きに浸かってね」


「あとはここ、ここ、ここのプールは本物の野生の鮫とかが閲覧できるよ」


「元々の見学コースから見るのも自由だよ」


「でも、黒幕のされているところとか職員以外立ち入り禁止の札は入らないように」


「はい」


「カサゴ系の女子は見ものですぞ…?」


「うぇっ!?」


「じょーだんじょーだん!」と冗談なのかわからない冗談を言いつつ先生は去って行った




「じーっ…」音を立ててロウさんが此方をジト目で見ていた…


「あはは…」


ばしゃあんと隣からも終わったのかシルキーさんが隣で「じーっ」と言っていた


美少女二人から睨まれ、さらにサキちゃんも加わり、桐生さんからボールが渡されて四人で遊ぶまで照れていた

シルキーちゃんが好きです


ロウちゃんはロング切りそろえという感じです


なんだかんだで無邪気

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