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1、役立たず、転生。

初投稿&見切り発車の不定期更新なので、いつ終わるかは神のみぞ知る。ブックマークの片隅に置いて貰えると助かります。

また、至らない所、多々あると思います。気軽にメッセージ送って下さい。

「邪神様の遺骨をこちらに。」


・・・オイ、ホントナノカ・・・・

・・ソウラシイ・・・ ナンノアツマリ?


「生贄の血肉もだ。」


・・ブヒヒッ コレデワレラモ・・・

・・・ウマクイクノカ?・・・オイシソウ・・・


「あとは神酒だ。これで肉体は完成だ。」


・・モッタイナイ・・

・・・カエッテイイ?・・・ハラヘッタ・・


「......静まらんか愚か者どもめ!この儀式の重要性がわからんのか!お前らはいつもそうだ、だいたいあの時も(ryこの前の戦だって(ry我らの運命が決まるこの儀式でさえこのザマだ。お前らに勝る役立たずが居るなら、ここに連れてきてみろ!全くもう。」


・・・キレタw・・・カワイイ・・・

・・・ヤメテオケ・・・


「気を取り直して最後は呪文か。何々、蘇らせる相手を指示して大きな声で呼べばいいだけか。簡単だな。スゥ......邪神様、来てください!!!そして我らをお救い下さい!!!」


「えっと、なんかすいません......」


こうして僕の、二度めの人生は謝罪の言葉で始まった。


------------------


少し時間は遡る。


僕こと、えっと...あれっ、名前出てこないけどいいか。僕はどこにでもいるヒッキー志願者だ。人としての責務から逃れたいが、引きこもる勇気もきっかけもなかった。


そんな僕でも今なら堂々と引きこもれる。そう、今は長期休暇という夢の様な時間だ。この日をどれだけ待ち望んだことだろう。


ぬかりなく食糧も買い込んである。これで気兼ねなくネットの知識の海にダイビングしたり、何処かにいる仲間と共に一狩りと言わず乱獲できる。




きっと僕はこの久々の天国の様な時間に盛り上がり過ぎ、体を蔑ろにし過ぎてていたのだろう。その痛みは突然僕に襲いかかってきた。


寝ることを放棄してからの何度目かの深夜、僕は腹の痛みに耐えながら狩りを終え、安息の地へに急いだ。駆け抜ける廊下、目の前のノブに手が届くことはなかった。


頭はガンガン、心臓は痛み、下腹部は悲鳴をあげている。恐らくもう日の目を見ることは無い。そう気がついてしまった僕は生を諦め力を抜いた。



















そう、ここで僕の短い一生は幕を閉じ、安らかに眠るはずだったのに、


なぜか僕は臭そうな死体を見下ろしていた。

あれか、転生フラグか!なんて年甲斐もなく喜んだのは束の間。


流れる景色と、こみ上げる吐き気によって今度こそ、完全に意識を失った。



--------------------



「んで、邪神様!!!って声で目覚めた訳。だから、僕は邪神なんかじゃ無いんです。善良な一市民だったんだ。」


ざっと状況を伝えたが、目の前のちびっこエルフは今だ混乱している様子だ。とりあえずはアルビノかな?可愛いな、といった邪念を脇におき、身の安全を守るための言葉を探す。


「まあ、邪神じゃなかったのは残念だけど、僕だって役立ちますよ。」


「例えば?」


おっ、食いついた。やはりお困りか。邪神に頼るくらいだもんな。


「僕の頭の中には十年以上の際月をかけて積み上がった膨大な知識(ネット産)が詰まっている。きっと役立つはずだよ。」


「えっと......」


「つまり、物知りってことさ。」

「なるほど。他には?」


「ん?」


「他にはなにk...」

「ん?」


「もういいです。聞きたいのは戦う力です。ここにいる部下全員を魔法でも剣でもいい。パパッと倒せますか?」

「無理です。」



「...一人位なら?」

「無理です。」



「......はあぁぁぁ。」


いやだって無理っすよ。ゴブにオークにオーガ、ドラゴンまで勢ぞろいじゃないっすか。それも古強者みたいなのばっかし。


エルフちゃんはテイマーかな?ゴブと何か話してる様子だ。役立たずってのは僕の事かな?やめてくれ、僕はMじゃないんだ。さっきの吐息のイントネーションといい、僕のガラスのハートが砕けそうだ。




あまりにも絶望的な状況に、僕は些かハイになっていた。

既に無い身体の部位が、痒かったりするのってなんだっけ?

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