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未来の彼方  作者: 焔伽 蒼
生徒会決着編
64/69

【第61話『妹の面影』】

更新が遅れてすいませんでした。この話を見る前に、前話を見るのをおすすめします。ご迷惑おかけします。


【5月23日(土)・15時00分『横浜みなとみらい・山下公園・噴水近くの付近』】


千晴と桐谷がの戦いは二転三転とするものだった。実力的には、桐谷の方が圧倒的に上なのだが、千晴の技が多彩でかつ一つ一つが普段向けられない‘基礎の技を極限までに極められた‘ものであることが、冷静な判断力を奪っていた。更には、千晴が小さい少女であることも大きい理由だった。かつての妹と重なってしまい、つい攻撃の手が緩んでしまっていた。



「やっぱり強いですね……」


「はぁ…はぁ…!(まさかこの俺が、こんなガキ相手に圧されるとは……)」


「争奪戦の勝利条件、そのエンブレムを貰います!」



宣言したあと、千晴は右手を前に突き刺すように出し、左手をやや後ろの腰元に落とす構えを取った。




「! あの構え……太極拳か(ちっ!ブレのない見事な構えだ、基本を完全に極めてるだけはある)」



今の桐谷は千晴の一手一手に警戒をせざるを得なかった。千晴の攻撃は読めにくい。手が来るかと思えば、絡み技で来たり、投げで来るかと思えば、蹴り技で来たりと、攻撃の軌道が読めないからだった。



「行きます!」




千晴が初めて自ら桐谷の方に突撃した。




闊歩(かっぽ)



ターン、ターン!



千晴は右足と右手を同時に前へ出し、そのまま前進する。

その次に左足と左手も同時に前へ出し、前進する。

この動作をスキップするように繰り返した。

その中国独特の歩法「闊歩」は、両手両足の出すタイミングを一緒にすることで、ある周波の電気伝達を脳に流し込むことにより、思考回路を通常の三倍値まで

引き上げる事が出来る。

故に片足を出してからの、もう片足を出すまでのタイムラグを90%抑えることが出来、通常の三倍の速度を出すことが可能になる。

これは中国拳法共通の歩法術である。


もちろんその事を知らない桐谷は千晴のその速力に驚き油断が生じる。




「なっ━━━!?(速い!?)」


「間合い、貰いました!」




気付いた時には千晴は既に、桐谷の間合いに入り込んでいた。

そして千晴は人差し指と中指を起てて、他の指は閉じた。




「起承点穴!」



トトトトッ!



千晴は人差し指と中指で作った手刀で、桐谷の全身を突いていく。


そして突き終わると、千晴は桐谷の正面で体を回転させて両掌が、桐谷の腹元を狙う。



「はっ!そんな大降りな技、誰が喰らう━━━!?(!? なに…っ、体が動かねぇ!━━━まさか!さっきの突き技のせいか……!)」



桐谷の予想は正しかった。さっきの突きは八卦掌の点穴突きで、筋肉の繋ぎ目(点穴)を鋭く突く事で、一時的に筋肉そのものを麻痺させる技である。

そんなことを考えてる内に、千晴の両掌は桐谷の腹元に当たる直前だった。




双天手(そうてんしゅ)!」



ドォッ!



千晴の両手による掌体は、衝撃波を生む程の威力で、桐谷にダメージを与えながら後方へ飛んでいく。草木や砂が激しく舞う。




「ハァッ…ハァッ…!や、やった……今の流れ技は、私の持つ一番の攻撃技……これで倒せてなかったらマズイかも……」




千晴は桐谷の方を見る。だが桐谷は倒れていなかった。悪い予感が的中し、千晴は焦りを覚える。

腹を抑え、ヨロつきながらも、倒れずに立っていたのだ。



ぐぐっ…



「……っ!(……まさか太極拳・八卦掌・八極拳の流れ技とはな、しかも最後の一撃…あれは俺や一ノ瀬光司に匹敵するほどの威力だったぞ、恐ろしいガだ……!)




桐谷はちらっと千晴の方を見る。その千晴の目は真っ直ぐで、まだ諦めてない、兄の助けになりたいと言う純粋な瞳だった。

そんな千晴を見て桐谷は思い出す。今は亡き自分の妹の事を。その妹の死んでいく姿を。


……お兄ちゃんは死なないで……生きて…お願い……


その最後の笑顔を見せてくれた妹の事を。




(美里みり……お前が生きてたら今頃こいつ(千晴)と同い年だったんだよな……もしかしたら友達に……)




桐谷は小さく苦笑し、構えと戦意を解いた。




「?」


「……俺の敗けだ」


「え?え?」


「年下に……それも女に、ここまでやられたんだ。敗けを認めざるをえねぇよ」



負けを認めた桐谷の顔は、どこか優し気で、千晴はその様子を見て、自分の兄に似ていると言う印象を受けた。

エンブレムを自分で剥がし、それを千晴に渡すと、桐谷は深呼吸をしてその場から姿を消した。


千晴はよく分からずとも、ホッと一安心する。格上の存在を相手に戦っていたため、その戦闘が終わると緊張感が解けたようにペタッと、地面の上に座り込む。



次回へ続く!!


どもども、焔伽(ほとぎ) (あおい)です!

本当久しぶりに更新できました。つくり方は大雑把ではありますが、内容自体は掴めるかなと思います。

アンノウンスキルも明日更新するので、宜しくお願いします。俺充はまだお待ちください。

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