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未来の彼方  作者: 焔伽 蒼
生徒会決着編
59/69

【第56話『幽霊の騙し打ち』】

【5月23日(土)・14時15分『横浜みなとみらい・山下公園・海辺沿い』】



『!?』



慶太と桐谷は捲れ上がった地面を見て、それぞれに思った。



(足で地面割るとかボクシングの技じゃないだろ!?)


(気力を脚から振動波として放ったのか。そういう活用法もあるとはな)



そう思いながら、桐谷と慶太は左右にジャンプをして、地割れ攻撃を回避した。



「やっぱ避けられますかぁ。では、対人戦ならそれなりに有効かと思ったんスけどね。でも、次のは避けられないと思いますよ!」



南場はボクシング特有のステップでリズムを刻みだした。


そして、タァンタァンとジグザグに動きながら、桐谷と慶太の方へ移動していく。

二人は警戒して構え、どんな攻撃が来ても正面から潰せる準備をした。

それでも南場は止まらない。それどころか、ジグザグに動くフットワークが速度を上げてきている。



「……!」



その時、桐谷は南場の動きに違和感を覚えた。



「……今、奴が二人いなかったか?」




そんな桐谷の呟きを聞いた南場が一言発した。



「見たッスね!」



南場がニヤリと笑った瞬間、信じられない事態が起きた。


南場の動きがブレて見えだしたのだ、そのブレはやがて三人の南場を生み出し、ジグザグにフットワークを踏みながら桐谷に接近していく。


桐谷と慶太は南場がどれだか分からないため、自分に近い南場(?)を向かい射つ。



「ぐぁっ!」


「っ!」



だが桐谷と慶太は南場に殴られ、ダメージを負ってしまう。



「残念♪ハズレッスよ? どうです?オレのファントム・フェイク・ヒット(幽霊の騙し打ち)は?」



桐谷は忌々しそうに唾を吐いて南場を睨む。



「変則な動きと高速から生み出される分身……いや、残像と言うわけか」



南場は桐谷の答えにニヤリと笑う。それは正解と言うことだろう。


慶太もそれには気付いていたのか、ちっと舌打ちをする。技の正体が分かっても、本体が特定出来ないのでは技を破ることが出来ない。


慶太から冷や汗が流れる。そして、桐谷と南場を見回して、つい溜め息が出てしまう。


桐谷に有るのは戦いへの快感。ただそれだけだ。


南場も同じく戦いに、楽しさを感じている。


この好戦的な二人を見れば、溜め息の1つでも吐きたくなる。



「ったく、この戦闘狂共め!」


「一回目は完全に決まらなかったから、次で二人ともノックダウンにしてあげるッスよ!」



南場は再び“ファントム・フェイク・ヒット(幽霊の騙し討ち)”を使った。

しかし桐谷はニヤッと笑って、足を上げた。



「同じ技をそう何度も喰らうかよっ!“激・震”!「」



桐谷が足を降り下ろした瞬間、全包囲に衝撃波(ソニックブーム)が放たれた。

辺りの地面にはヒビが入り、風が吹き荒れた。

桐谷の後ろにいた南場は、その風に押され身動きが封じられてしまう」



(スキが出来た!)



慶太は南場が桐谷の技によって、気を取られていた内に空高くジャンプをしていた。


慶太は背を低くして、南場の腹に目掛けて飛び蹴りを構えた。




「テンペスター・キック!」



ゴォッ!



「━━━!?(いま風が吹い━━━)」



その瞬間、南場の目の前に突風が巻き起こった。

南場はその一瞬で、吐血をし弾丸のように後方へ吹っ飛んだ。



次回へ続く!!


どもども、焔伽(ほとぎ) (あおい)です!


更新遅くなりました。そろそろ、第1部も終わりに近づいてきました。


多分、70話は行かないんじゃないかと思います。それと、俺充も更新します。

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