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未来の彼方  作者: 焔伽 蒼
生徒会決着編
52/69

【第49話『武器を極めし者』】

少し小説の構成を変えようと思います。

今後、ミラカタ内の戦闘時のみにおいて地の文をキャラ視点から全体視点へと変えます。

理由は「ぶっちゃけやりにくい(ToT)」です。

力不足で申し訳ありませんでした!


【5月23日(土)・12時55分『横浜みなとみらい・山下公園』】



彩香が放った死角に隠された矢に気付かず、泉堂はすでに矢を交わせない位置まで接近していた。


油断していた━━━とは言わない。だけど気付けなかった。いま目の前に迫る矢は、完璧に死角に隠れていた。


あらゆる武器を使いこなし、それぞれの特性や武器によって変わる気配等、それらを見極めれる筈の泉堂から完全に隠し仰せていた。

泉堂の視線から移動斜線、前方の矢の位置に数ミリの誤差すらない完全な軌道線、それらが全て重ならなければ泉堂から二本目の矢を隠すなんてことは出来なかった筈だ。


九条彩香は四武生、かなりの実力者と言うのは分かっていた。


だが泉堂が判断した彩香の実力は、予想の上を行っていたのだ。


あらゆる武器に精通しているのは確かに強味なのかもしれない。


しかし、彩香のように1つの武器を極限まで突き詰めた人間には、通常では有り得ない空間把握や風読み、また極限集中力と言った感覚を掴むことが出来ている。

この域に達するのは稀中の稀なのだが。


だから泉堂は油断をしていたのではない。見謝っていたのだ。



「クス……相手の実力を見謝ったと言う事ですわね……(私が接近してくるのも読んでいたって事ですか……)」



泉堂は諦めたかのように目を閉じて微笑した。その瞬間、バスッと先端が布で丸められた矢に額を射たれ、後方へ飛ばされた。


だがあの程度じゃ大したダメージではなく、泉堂は倒れた状態から上半身を起こした。


彩香は直ぐに次弾を装填して構える。……だが、以外にも泉堂は両手を上げて降伏した。右手にはエンブレムが握られている。



「敗けましたわ」



きょとんとする彩香に、泉堂は微笑して説明をする。



「脳天に一撃。これが本物でしたら即死ですわ。それに、死角からの攻撃に気付けなかったのは事実ですから、敗けを認めるのも良いと思ったまでですわ」



言いたいことはあったが、彩香は泉堂から素直にエンブレムを受け取ることにした。



━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━



一方、側で戦っていた光司と日暮は、更に激化した戦闘を行っていた。


辺りの地面は(えぐ)られ、ベンチやゴミカゴは粉砕していた。


二人は気力による攻撃を打ちまくり、被害は彩香・泉堂戦以上に大きかった。




(なるほど……四武生である九条紗綾は当然と思ってたけど、まさか一之瀬光司もここまでの気力使いだったなんてね!)


(笑っている……!あれだけ気力攻撃をしておいて疲弊しないのか?くそ!強いなっ!)



二人はしばらく策を練るために見つめ会う。その際に両者の溢れ出す気力がぶつかり合う。その瞬間、ある現象が起きた。突如として辺りが揺れだし、両者の足元の石や土が宙に浮き出し、ビリビリと謎の音が鳴り出した。


その現象を見た日暮が何かに納得したように口を開く。



「なるほど……一定の気力を持つ者同士が、その気力をぶつけ合うと起きると言われる現象“気圧激(エアズクラッシュ)”がコレなんだね……。まさか本当に起きるとはなんて」



光司は考える。


気圧激(エアズクラッシュ)?確か高周波の音と音がぶつかり合うと起きる“音風(ソニックブーム)”の気力版みたいものか。


━━━つまり、日暮の気力は光司と同レベルの気力と言うことになる。



「気力だけでは勝負が着かないね、一之瀬光司」


「そうだな。だから技で倒す!」


「同じ事を考えていたよ!」



二人は一気に近付き、攻撃を打ち合う。二人の武術は中国拳法。よって互いは(てのひら)による掌打(しょうだ)攻撃となる。


互いに掌打を弾いては打ち込むを繰り返している。


二人は叫びながら、掌打の速度を上げる。



パパパッ!と音がなり、風が吹き荒れる。だがそれでも攻撃は当たらない。


二人の素早い攻撃に衝撃波が発生し、足元の芝生(しばふ)を空中へ巻き上げる。


「見切った!」



光司は叫ぶと同時に、パシィッと日暮の掌打を手刀(しゅとう)で止めた。



「なっ!?」


「九条も頑張って勝ったのに、俺が苦戦しているわけにはいかないんだよ!」



光司は日暮を睨んだ。

日暮はその威圧に圧され、攻撃や防御に移る事が出来なかった。

そして光司は手刀の先を、日暮の腹に押し当てた。

息をスゥゥゥと吸い、ハァァァと吐いた瞬間、0距離からの筈の手刀から衝撃が放たれた。



ドォッ!!



「……ッ!」



まるで弾丸に撃ち抜かれたような衝撃が、日暮の腹部に襲う。

口から血を垂らした日暮は、地面に膝を着く。



「……八卦無天流“無天抜き”……」



光司の手刀からは煙が出ていた。同時に無天抜きを放った右手が痙攣して痛そうにしていた。



次回へ続く!!


どもども、焔伽(ほとぎ) (あおい)です!

今回の戦いは色々と頭を使い、けっこう疲れました(笑)

ちなみに泉堂の潔さは、武人としてのプライドがあったからですよ。

負けを認めるというのは、決して簡単なことではありませんから。


そして次回は光司と日暮の戦いに決着がつきます。

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