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未来の彼方  作者: 焔伽 蒼
生徒会激突編 後期
42/69

【第39話『闇金融の凶運』】

【5月22日(金)・12時15分『横浜・開業学園3階・2-C』】



【全体視点⇒光司視点】



俺達は担任の谷口先生に事情を話した。ただ終始詰まらなそうな態度で聞いていたから、「受け持ち生徒が闇金融に狙われている━━━なーんて事が(おおやけ)になったら、責任問題になりますよー?」と脅してあげると、「準備してくる、ちょっと待ってろ」と教室を出ていった。


準備って何のだ?と疑問を感じたが、別に逃げたわけじゃなさそうだし、説得(脅迫)は成功したと言える。



そんな時、携帯の音がなる。「会いたかったーYES♪」と言うノリノリの着うたが聞こえてくる。

A○Bの曲だ。佐藤の趣味だな。



佐藤は折り畳み式の携帯を開くと、途端顔色が悪くなった。真っ青だ。


となると、例の闇金融からの取り立ての電話とかだろうな。



「か、掛かってきちゃった……」


「とりあえず電話出てみたら……?」



佐藤に促してみるが、すっかり脅えてしまって「無理だよぉ~」と、携帯を自分から離す形で手を伸ばしてしまっている。



「じれったい!」



そんなオドオドした態度にしびれを切らした慶太は、佐藤から携帯を奪い、着信に応じた。


その瞬間、電話先から怒声が鳴り響いた。




《おいコラァ!電話出んの遅いんじゃあ!こんドカスがっ!!》



「うわぁ……典型的にヤクザだって感じの相手だなー……」


「光司、これはヤクザつーかチンピラじゃないか?」


「む?確かに……。ヤクザならもっと迫力あるよなー」



《オイ、聞いてんのかァア!なめてっと(タマ)取るぞ!》



キィィンと耳鳴りがするほどの声が携帯から響いてくる。


うるさいな……ただ大声上げれば、相手がビビると思ってんのか?

若干不愉快な気持ちになる。それは慶太も同じらしく、携帯を持つ手に力が入りミシッと音がなる。


隣の佐藤が「ぼくのケータイ壊さないでぇ」と心配そうにしていた。


何よりもこれらの話を聞いて内容を理解しているであろう、谷口先生は何にも言わず教卓に何かの機材を置いて、組み立て作業を始めてしまっている。


いや、研究は化学室でやれよと言いたい。



「それで今日はどういったご用件で?」



慶太は軽い感じで電話先に話し掛ける。


すると、そんな態度に腹を立てたのか、電話先のヤクザはキレ気味で返答してきた。



《どういったじゃねぇだろうが!テメェが借りた500万、速く返せってんだ!あ!

返済が遅れてるせいで、うちの会社に損害がかかってんだよ!出るとこ出たっていいんだぞ!》



しかし慶太は慶太で、その威圧的な態度にムカついたのか、挑発的な返答をする。



「出るとこって何が?あぁ、うんこ?いやぁ、すんません。いま便意ないんですは。それでもってんなら、今度あんたんとこの会社んトイレかしてくださいよぉ~」




慶太はにこやか笑顔に怒りマークを数個浮かべていた。



《上等キッてくれんじゃねぇか……テメェ、住所調べあげてやっからなァア!》


「オーケー、クソして待ってるよ」



その時、教卓で機械の組み立てをしていた谷口先生が話題に入ってくる。




「オーウ、お前らあんまり問題起こすなよ?親御さんやPTA共から文句言わ━━━」



《オイ!聞いてんのか!?》



再びヤクザの怒鳴り声が聞こえてきて、谷口の会話が途切れる。


谷口はフッと笑う。



「なるほどなるほど。今回の話で初セリフである俺の一言目を妨害するか」



初セリフ?谷口先生は何を言っているんだか分からないが、これだけは言える。

怒ってるな。視覚化出来るほど醜悪なオーラ(気)が漏れてる。



谷口先生は慶太から電話を取りあげ、そして電話相手に話し掛けた。



「あー、悪いね。電話を変わらせてもらった」



《ああ?誰だテメェ》



「担任の谷口だ。早速だが、500万は利子だろう?実際は50万の筈だが?」


「な、何で借りた額知ってるんですか!?」



さっきまで怯えていた佐藤が、谷口先生に盛大なツッコミを入れていた。

きっとヤクザより怖い存在が現れたからだろう。

主に個人情報的な意味で。



「谷口先生……侮れないね~……」



雪が引いている。いや、俺も引き気味だが。


元凶の谷口先生は余裕そうにしゃべる。




「いくらなんでも8日で450万の利子は有り得ませんよねぇ。法外じゃないですか」


「期限日まで知られている!?」


《返さねぇそっちが悪いんだろうが!》



谷口先生とヤクザは、色々な不安を抱える佐藤本人をほっぽって話を続けている。


佐藤……、お前、一番の被害者なのに(かや)の外じゃん。同情するよ。



《テメェも谷口なら生徒の後始末しろや?内臓でも売れや。500万…いや迷惑料も追加して550万、銀行に振り込んどけや!》



ブチッ!



その時、何かが切れる音がした。




『……(ブチッ……?)』



何やら谷口が今まで以上に笑う。もはや不気味だ。



「わかりました。では今からそちらへお届けしますよ」


《オウ!分かればいいんだよ。はなっから出しとけや、ボケが!》



谷口は一旦電話から手を話して、もう1つポケットから携帯を取り出した。


そしてピポパポと押す。


俺は何をやっているんだ?と気になり、谷口の携帯を除き込む。


その携帯の画面には【コメンスファイヤ】と英語で表示されていた。



ゴゴン!ズズズ!



その瞬間、学校が揺れる。

な、なんだ……?地震か!?俺はそこで、たまたまグラウンドの方を見た。


……目を疑う。……、……、あれ?おかしいな。

グラウンドの一部が左右に開いているぞ?


目の錯覚かと思い、目を擦っていると、突如ドシュォオ!と言う轟音と共に煙を吹きながら、何かが飛び立つ。



「……え?」



それはミサイル(トマホーク)だった。

グラウンドから発射されたミサイルはあっという間に見えなくなった。


谷口先生は不気味に笑ったまま、ヤクザに告げた。


いま500万の変わりになるもん送りましたから。



《あ?ざけてんじゃねぇぞ!変わりじゃなくて金━━━ドカァァァアン!!!!》



ブツン!ツーツー。と通話終了の音が悲しくなる。


いや、それにしても何の音なんだ。


この電話以降、ヤクザから電話が掛かってくることは一度もなかった。


……俺達は揃って思う。



(この人に逆らうのは止そう……)



次回へ続く!!


今回は戦いは戦いでも、ギャグめいた戦いでした。

次はまともな戦いです。ちなみにですが、谷口先生はやらかしキャラです(笑)

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