【第33話『勘違いされまくりの光司』】
【5月21日(木)・21時15分『舞岡・一之瀬家・風呂場』】
居間へ入ったら、なぜかテレビを見ている慶太と、正座をして俺の方を見ている天王洲さんがいた。
二人は俺が来ると同時に挨拶をして来たが、その挨拶をスルーして質問をする。
「……何で慶太と天王洲さんが俺ん家にいる?」
「め、迷惑だったでしょうか……?」
「い、いや、迷惑って訳じゃないよ!」
天王洲さんがしゅんとしてしまったから、即座にフォローの言葉を入れる。
するとホッとしたようにため息と共に天王洲さんは胸を手で抑えた。
その時にふよんと揺れる胸に目がいってしまい、つい頬を赤らめてしまう。
そこを見逃さなかった意地の悪い慶太が即座にツッコンできやがった。
「んん?光司、どこを見て照れているんだぁ?答えてみようぜ?さあさあ」
うぜぇ!何コイツ!?何そのにやけ面!?殴っていい!?殴っていいよね!
「照れてない!そして慶太、表に出ろ!ちょいとケンカしようや!」
「嫌だ。汗掻きたくないし。別に誤魔化さなくてもいいじゃん?ちょっと天王洲さんの胸に興奮したからって、男なんだし当たり前の生理現象だろ」
「バラしただけでなく、事態を悪化させやがった!?」
「はぅっ……こ、光司さんが、私の胸を……っ」
カァァっと赤くなる天王洲さん、照れる姿が妙に可愛い━━━じゃなくて!
「ち、違うぞ!確かに胸に目が行ってしまったのは事実だが、慶太の言うような興奮なんてしてないからな!」
「してないんですか……?」
あれ?何か残念そう?
「一之瀬君?誰の何を見て興奮したの?」
ゴゴゴゴ!
「光司君は胸ふぇちってやつなのかな~?」
ヒュォォォ!
突如後ろから地鳴りのような威圧感と、吹雪のような寒気が襲ってくる。
九条と雪だ。二人は顔こそ笑っているが、その笑顔の裏からはとてつもない怒気が感じられる。
「お、落ち着くんだ九条!つうか今日は雪もか!?」
「お兄ちゃん、ハーレムエンドはバットエンドだって裕香ちゃんがいってたよー」
「いやいや、裕香ちゃん何か勘違いしてないか!?俺を何だと思ってるんだ!?それに千晴、何か怒ってる!?」
「怒ってないよ。それと裕香ちゃんがどう思ってるかは知らないけどー……以前に【お兄さんってフラグ乱立マシーンだよね】って言ってたよ?」
「どういう意味!?」
「ハーレムって光司君、狼だねぇ~」
「ふ、不誠実なお付き合いは良くないよ!一之瀬君!」
「あ、あの、ハーレムって何でしょうか?」
「ハーレムと言うのはね、渚ちゃん。ゴニョゴニョ」
「光司さん女性を食べるのですか!?」
「ちがぁぁぁう!俺は狼でもなければ、不誠実な付き合いをする気もない!ましてやハーレムだなんて誇大妄想に浸るつもりもな! と言うか慶太!お前、天王洲さんに何て説明したんだよ!?そして天王洲さん、お願いだから嘘情報を信じないでぇぇぇ!」
必死に弁解をしていくが、皆に信じてもらえるまで結構時間が掛かった。
━━━もう日付も変わり、誰もが寝静まった深夜。俺は寝れずにいた。それは気になる事があったからだ。
あれから慶太と天王洲さんがここにいる理由と、クリスタルの件で雪の話しを聞いた事が印象強くて、目が覚めてしまったのだ。
慶太と天王洲さんは、今日学校終わると横浜に行って遊んでから俺ん家に来たみたいだ。理由は谷口先生からの伝言を教えるためだったようで。
どうやら明日の生徒総会だが、急遽中止になったらしい。何でも総会に使う予定だった体育館が、謎の爆発により一時使えなくなってしまったのが原因みたいだ。
…………知らない。俺は知らない。爆発と俺は何の関係もない。
そしてクリスタルの件に関しては、何の情報も得る事が出来なかった。
天才・雪でもクリスタルを見た上で、「金色に光ったり、隕石として墜ちて来たりと言うのは有り得ない、何らかの原因はあるはずだけど……」と頭を傾げていた。
それだけ異質な物体なのだろう、このクリスタルは。
俺はクリスタルを眺めながらベッドに寝転がっている。隣の床では一緒の部屋で寝ている慶太がいた。
(つうかさっきからギリギリと歯ぎしりうるさい!)
いよいよもって謎は深まってきたな。最後、雪が谷口先生に聞いてみたらと言っていたな。今度聞いてみるか……。
「ふぁ~あ」
そろそろ寝るか……。
そういえば明日生徒総会が休みになったから学校事態が全体で午前中しかないんだよな……。皆揃ってる事だし、午後からどっか遊びに行くか。
ただ総会の変更日時が土曜日ってのは最悪だな……。そんなことを考えながら眠りについていく。
次回へ続く!!
どもども、焔伽 蒼です!
今回は話がほとんど進まなかったです。物語的な小休止だと思ってください)汗
どこかで番外編を書くかもしれません。かもですが…。
次回は桐谷が出てきます!それでは。




