【第18話『一之瀬家に雪参上!!』】
本日から本編に月日・曜日・日時・居場所を表示して行きたいと思います。
【5月20日(水)・20時15分『一之瀬家・台所』】
「えーと、ごめん。聞き逃した。もう一回言って貰えるかな?」
気のせいだ。気のせいに違いない。雪が俺ん家に泊まる?年頃の男女が一つ屋根の下で一夜を過ごすなんて色々と問題だろ。
それは頭の良い雪なら良く、良ぉ~く分かってる筈だ!
雪は「仕方無いなぁ~」と言って、続けざまに言葉をリピートしてくれる。
お願いだ!気のせいであってく━━━
「今夜は千晴も混ぜて三人仲良く一緒に寝よう!もちろん、光司君は真ん中だよ!」
「悪化したぁぁあ!?しかも、まるでいつもの日課の如く言ったし!」
ツッコんでしまった。盛大にツッコんでしまった。
仕方ない、この冗談をスルーすると俺の世間体が破滅する!
「駄目だから!帰って貰うからな!?」
「えぇ~」
「“えぇ~”じゃない! 何考えてるの!?お前は俺を社会的に抹殺する気か!?」
「社会的に抹殺される程のプレイをご所望!? …あなたったら大・胆♪」
「どんなプレイだよ!あとその新妻発言やめろ!」
「そんなことを言っているのも今のうちさ。何せ今晩の料理には……ふふ」
「なに!?今晩の料理には何!?何を入れた!?」
息をぜーぜーと荒げながら猛ツッコミを入れる。
あ、ヤバい……目の前が朦朧としてきた。
疲れが爆発した…のか……?
くそ……やっぱり…気弾で吹っ飛ばされた時……頭を軽くだが打ってたのが効いて…………
そこで俺の意識を途絶えた。
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━━━俺は夢を見る。
━━━その夢はやたらとリアル感があり、五感の感覚が確かに感じられる。
━━━俺はこの現象を知っている。
━━━予知夢━━━
発作的に起きる予知夢は、いつも嫌な未来を視せる。
昔からそうだ。俺が予知夢を視る時、それは必ず俺に直結する不幸な未来。
なぜ不幸な未来を視るのか?そもそも、何でこんな力を持っているのか?
疑問だらけだ。そして、今回の予知夢も疑問だ。
暗い夜道、見覚えのない場所。そこに映し出される一人の人間。
どこか工場のような場所で、明かりが一切無く、その人間が誰なのかも分からない。
……外は雨が降っているのか。だから月明かりすらないのか。
しかも台風並みの強さだぞ。雨が工場の屋根を打つ音しか聞こえない。
それにしても、俺の姿どころか、さっきから工場みたいな所でウロチョロしている人間の姿しか見えないな。
これのどこが、俺の不幸な未来なんだ?
ガシャァ!
そんな時だった。突如、工場のシャッターが空き出した。
「だ、だれ!?」
同時に人間が1人入ってきた。その人間に対して、最初からいる人間は呼び掛けた。
知り合い……て訳じゃ無さそうだな。
すると二人の人間は近付くと、何か話し合い━━━そして口論になったのか、何かを激しく喋り合っている。
おい、雰囲気がヤバくなってきたな……。
後から来た人間が、最初に来た人間の胸ぐらを掴み出した。
しかし、それでも掴まれた方は相手に何かを叫んでいる。
━━━すると掴んでいた方がポケットから何かを取り出し、そして相手に向けた。
なんだ、あれ……?さっきまで威勢が良かった相手が退いている。怯えているのか?
そして何かに怯える人間は急に逃げるように走り出した。その先は、さっき空いた巨大シャッターの方だ。
ガォォォォン!
そんな時だった。工場内に何かの強い音が鳴り響いた。それはまるで銃声のようで……。
逃げ出した人間は音が鳴った直後、ふらふらとよろめき、そして倒れた。
いや、さっきの音━━━あれは間違いない。銃声だ。
強い音が鳴り響いた時、何かを持っていた人間の手元が火花を散らしたのを見た。あれは火薬だったんだ。
工場での銃殺……間違いなく事件だぞ、これは……。
撃ったのは誰なんだ?工場の中には明かりが一切無いため、素顔を確認出来ない。
だが、撃たれた方はギリギリ工場の外だった為か、微かに街灯に照らされて素顔が見えて…きて……━━━!
……うそ…だろ……?
俺は目を疑った。……だって、そうだろ?
街灯に照らされた人間の素顔が…………雪だなんて……。
胸を撃たれて倒れている雪……見たら分かる。あれは心臓だ。……即死だ。そんな未来があってたまるかよ…っ!なんで雪がっ!
犯人は誰なんだ!
俺は犯人の素顔を目を凝らして見ようとした瞬間━━━映像は途切れた。
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俺はガバッと起き上がる。
汗を掻きまくっていて、服はびしょびしょだ。
ここは……居間のソファーの上か。辺りは電気が消えていて暗く、シーンと静まり返っていた。
時間が気になり、架け時計を見ると1時30分を示していた。
「……そうか。気を失って……にしても、何か嫌な夢を見ていた気がするな」
俺は何か大事な事を忘れている気がしていた。
しかし、そんな気も直ぐに吹き飛んだ。
そう、先程から俺の右手が何かに掴まれているのは感じていたが、千晴だと思っていたのに違った。
そこには雪の姿があった。俺の右手をぎゅっと握って、ソファーに顔を置いて気持ち良さそうに寝ていた。
何故だろう。雪の姿を見たら安心した自分がいる……。
俺は無理に手をほどくのも悪いなと思い、再びソファーに寝転がり安堵の溜め息をつく。
せっかく雪が居るなら明日、光るクリスタルの事に関して色々聞いてみるかな。
頭の良い雪なら、先日舞岡公園に落ちた隕石の正体を知っているかもしれない。そんなことを考えながら眠りの世界へ落ちていく━━━。
次回へ続く!!
17・18話同時投稿です!頑張りました!
この二話は主に続けて読んだ方が理解しやすいかと思って連続投稿したわけです。
ここから生徒会激突編の中の短編物語「的場雪篇」をどうぞご覧下さい。




