俺いつのまにか学校の保健室のベッドで寝ちゃってました。
短編小説です。気軽にお読みください!
ここはとある学校の保健室。
普通の男子高校生、小野そうたは休日なのになぜか、保健室のベッドで朝を迎えることになった。
そうたは目を覚ます。
「あれ?」
寝ぼけた声でそういうと、自分の腕につけている時計を確認する。
朝の7時30分。上を見る、そして見知らぬ天井。
「ここはどこだ?」
そう考えていると、右手に何やら温かいものが触れていることに気がついた。
そうたは悲鳴をあげる。
「うわぁー!?」
状態を起こし、隣にいる人物を見る。
「さやか先生!何してるんですか!?」
さやか先生が目をこすりながら起きる。胸の辺りのボタンが外れていて、今にも見えそうだ。
「あら、そうた君起きたの?」
「いや、起きたの?じゃなくて、何で先生が僕の隣で寝てるんですか?」
「あれ?忘れちゃったの昨日のこと」
昨日?俺何してたっけ?と困惑する。
「覚えてませんよ!でも先生がいるってことは、ここもしかて保健室ですか?」
「そうよ。昨日あなたが自ら私のところに来たんじゃない。忘れちゃったの?」
「忘れたも何も、僕は保健室に自分から来た覚えなんてありませんよ!」
しかし、そうたは昨日のことなんてあんまり覚えていない。7限の授業が終わって、男友達と下校してその後は?なぜかそこから記憶が無い。
「それよりも、僕は何で先生と二人でベッドの上で寝てるんですか?」
「うふふ!忘れちゃったんだったら仕方がないな。教えてあげる!二人でいろんなことしちゃったんだよ」
「えっ!」
僕が学校一美人なさやか先生といろんなことを!と頭の中で色々と妄想する。だが、残念なことに、そうたには先生といろんなことをしちゃった記憶はない。
「いろんなことって、何をしたんですか?」
「知りたい?」
「えっ、あ、まぁ知りたいです」
「良いよ。何をしたかって言うと。そうねぇー、胸を触ったりぃー、硬くて」
「あー、先生もう良いです!その先は言わなくて!」
「あら、知りたいんじゃないの?私と何をしたのか。」
「いや、やっぱりイヤな予感がしたので」
本当はいい予感がしたけど。
「何よ。イヤな予感って、せっかく細かく教えてあげようと思ったのに」
「その、じゃあ何で僕は保健室に来たんですか?自分じゃわからなくて、そっちを教えてくれませんか?」
「本当に覚えてないのね」
「えー、どうしても思い出せなくて」
「昨日あなた、下校する時、階段を踏み外して転げ落ちちゃったんじゃないの?それだから保健室に来たんでしょ」
階段を踏み外して転げ落ちた?
「えっ、でも転げ落ちた自分は自ら歩いて保健室に来たんですか?じゃあもしかして、自分に記憶が無いのは、その時頭を打ったから何でしょうか」
「ここに歩いて来たわよ。それに頭を打った様子もなかったし、ちゃんと記憶もあったと思うよ。だってあなた、私の問診にちゃんと応えていたもの。それにその事を私に教えてくれたのもあなたよ」
「そうだったんですか。それじゃ何で記憶が無いんでしょう?」
「何でかしらね?昨日診察した時には、異常なかったよ。心臓の音も正常だったし、鎮痛剤を打ってちょっと寝かせただけなのにね」
そうたは、そう言う事だったのかと少し残念がる。
「もしかして、先生が言っていた胸を触ったり、硬くてって言うのは」
「だから、胸を触って心臓の音を聞いたり、硬くて細い針で注射したりって言うことよ」
全然そんなことを言おうとしていた雰囲気ではなかった。思わせぶりにも程がある。そうたはため息をついた。
「あれ、でもそう言うことなら記憶が無いのは」
すると先生は何か気づいたようにベッド隣の棚に置いてある小瓶を取る。
「あら、やっぱりだ。ごめんなさい!これ鎮痛剤じゃなくて麻酔薬だったわ。麻酔薬が効きすぎて記憶も吹き飛ばしちゃったのね」
「へぇ?」
「私間違えて君に麻酔薬打っちゃったみたい。だからそうた君あんなに起こしても起きなかったのか。納得!納得!」
「何が納得!納得!なんですか。困りますよ先生。て言うことは先生もしかして、僕が起きるまでずっと横に」
「そうよ。感謝しなさい!」
「まぁ、感謝します。でも先生一つ聞いて良いですか?」
「何?」
「僕のズボンのチャックが空いてるんですけど何をしたんですか?」
「うふふ。それはー、な•い•しょ!」
こうして先生と僕の関係はとんでもない方向性へと進んでいくのだった。
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