表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【5万4千PVアクセス突破 全話 完結】『最初に倒されるはずのボス、ホブゴブリンの俺。転生して本気出す。〜3年後に来る勇者を倒すための準備録〜』  作者: 虫松
第二部 ゾンビ伯爵ロベールとの死闘

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

151/160

第3話 本気のゾンビ

自動制御の運営AI【MIRA】。

その仮想コア領域で、青白い光が不規則に明滅していた。


「システム外イベント生成……確認」

「NPC権限超過……確認」

「ログインアクティビティ上昇率:過去最大」

「異常レベル:MAX」


冷たい声が、仮想空間に木霊する。


――結論。


「ゾンビ伯爵ローベル……本気ダセ」


次の瞬間、舞踏会のようにスリラーを踊っていたゾンビの群れが、ぴたりと動きを止める。

そして、ガクガクッとぎこちない動作で退き、中央の道を開けた。


そこに現れたのは――

フリルとマントをまとい、派手に薔薇をくわえた伯爵。

ゾンビ伯爵、ローベル。


「……フフフ……なるほど、これが運営の“本気ダセ”命令、というわけか」


彼は薔薇をぽいっと捨てると、唐突にビシッとポーズを決めた。

肩をすくめ、両手を広げ、胸を反らす。


「ゾンビでもね! 気高く! 美しく! そして本気ィィィッ!!」


ドォォォォン――!

彼の背後に、あり得ないエフェクトが炸裂する。

稲妻、炎、さらには謎のカラフルな紙吹雪。


護は思わず絶叫した。

「いや、演出派手すぎだろ!? AIの“本気”ってこういうことなの!?」


ティリスは冷や汗を流しながら剣を構える。

「護……笑ってる場合じゃない。あれ、本当に……強い」


エイミーは震える声で言った。

「う、うそ……ダンスの時よりオーラが濃い……!」


ゾンビ伯爵ローベルは、ゆっくりとステップを踏み出した。

今度は踊りではない。

本物の殺意をまとった、一歩。


「踊りは終わりだ……これより先は――本気のゾンビ・バトル・ロワイヤルッ!!」


護は拳を握り、息を呑んだ。

「……来やがったな。俺たちも、本気を出すしかねぇ!」


魔王軍屈指の実力派、ゾンビ伯爵ロベールルが襲いかかる。護たちは生き残ることができるだろうか。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ