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幻想奇譚

冷たい日没

作者: 秋暁秋季

注意事項1

起承転結はありません。

短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。


注意事項2

幻想奇譚。スクリュードライバーの話。

昨日は絶賛気絶したので、今日はその続きです。

勿論、それ単体でもいけます。

陽の落ちる刻、日没。どろどろに蕩けた鉄球の如き太陽が水平線に落ち行くとき、空を橙に染め上げるのです。それは空全体にカクテルを流した様に。

其れだけでも心を奪われて、目を逸らす事が出来ない光景では御座いますが、今の私の視線の先には巨大な遊覧船が浮かんでおります。

横に長い巨体の上に、帽子のような煙突二つ。そしてその二つを繋ぐ様な電灯がレースの様に繋がっております。完成された愛らしい形状は、今の背景と相まって、何時までも見ていられるのです。

そう言えば、と思い出すのは先日見た夢の事。訪れたバーで、スクリュードライバーを戴いた事。あの揺らめく蝋燭を太陽に、カクテルを陽を映した水面に、そしてその上にちょこんとお船の模型を置いたら、きっと同じ光景が見えると思うのです。

隣に立ち続ける御友人に目配せすると、今までの私と同じ様に、視線は逸らす事無くこの橙の景色に注がれております。まるで景色を焼き付ける様に。

「綺麗だなぁ……此処の夕陽は」

「えぇ……全くもって。……御友人、此処に昨夜夢を見たのですよ」

私は御友人に昨日見た夢のお話を致しました。バーに訪れた事。蝋燭の揺らめき。夕日の様なカクテル。一夜の夢のように美しく、魅力的な夢を。

「とても丁寧な接客をさせて戴いたのです」

冷気をグラス全体に廻す為に掻き混ぜられた氷。僅かに揺れ動いた時に響いた“カラン”と涼し気な音。溶けた水はグラスから追い出され、鎮座するは冷えたグラス。

全ては上等なカクテルを戴く為の儀式。何も知らない私はただ目を見張るばかりで御座いました。

「まだ、心を奪われている様だね」

「……はい。この日没を拝見して、先日の夢を浮かべる程に……」

目覚めてから、あの冷たい日没について調べさせて戴いたのです。別名『レディー・キラー』、カクテル言葉は『貴方に心を奪われました』。どうやら私は貴方の虜になってしまった様です。

「渡、この後バーに行こう」

御友人の髪は夕陽を惜しみなく浴びて、赤銅に輝いておりました。

昨日は気絶してしまったので、大事な部分的すっぽかしてました。

構成は気に入ってきますが、『あの空間はなんだったのか』、描写の滑らかさが足りない、マスターの気遣いが書いてない、『後書きでカクテル言葉書くなよ』等の不完全性を未だに根に持ってるので、ある意味書き直しとなります。


タイトルに付いてはカクテルの味を落とさない為に冷たくされたグラスと、その日没の様な色合い。


渡が苦手な事はお友達が好きなので、きっと良いバーも知ってそうですね。

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