自分へのご褒美
ユウタがお好み焼きチェーンでバイトしようと思ったきっかけは、万代バスセンター内にある求人募集をバスケをやめた頃に見かけたのがきっかけである。Kと言うお好み焼きチェーンを即決し、面接に臨んだ。
まさかこのバイト経験が後のユウタを接客業の道へと誘う事になろうとは思わなかった。
冬はそうでもないが、夏の暑さは過酷であり、調理を客の目の前で行うのも最初の内はプレッシャーであった。だが、ユウタはそんな事お構い無しにKでの仕事をこなして昇給に繋げて行った。
頑張ったご褒美にユウタは大好きなブランド服を買いあさった。好きなだけ好きな事をやると言うのは、躁状態の典型的な行動パターンの一つではあるが、どうやらこの頃から自覚症状は無くとも躁病エピソードは出ていた様だ。まぁ、今振り返ればと言う結果論でしかないが。
20歳を越えると、酒やタバコを覚えた。まぁ、法律的には20歳を越えれば、許される合法的な嗜好品ではあるが、これ等は過剰摂取すると精神病を悪化させるものでもある。特に酒類は薬を服用している時は摂取しない方が望ましい。
どうしても我慢できない時は、多量摂取に気を付けて飲む(吸う)様にする。それだけではない。ユウタはパチンコにもドハマりしてしまう。身を滅ぼすとまでは行かないが、ユウタのパチンコ好き(ギャンブル)はユウタの未来に禍根を残す事になる。
ユウタが遊び盛りだった2000年頃はまだ、タバコも安かったし、酒税も低く大した出費にはならなかった。全てバイト代から捻出しまかなえていた為、両親も何も言わなかった。
バスケを辞めていてもいなくても、ユウタの未来はそう大きくは変わらないものであると、今はそう思っている。体型もスリムで女性にモテモテであったという自負はあった。
明るく、ムードメーカーで…。とこう言う性格の持ち主は気分障害(双極性障害)になりやすいとされている。