ポンコツ脳
双極性障害(躁鬱病、気分障害)は、珍しい病気ではない。100人に1人がかかるとも言われる精神疾患である。
ユウタも玄ちゃんも、躁状態が激しい双極性障害Ⅰ型であったが、世の中には双極性障害Ⅱ型や鬱状態に悩む人もおりその病状は千差万別である。
精神病であり障害者である事を受け入れ難い病気ではあるが、病気への正しい理解と病識さえあれば、次第に分かって来るし想定以上に恐れる病気ではない。もちろん、その基本となるのは薬を飲む事(薬物療法)や、生活のリズムを安定させること等、気を付ける点もある。
いけないのは、病気への理解を拒否し、自分の勝手な判断で投薬を止めたり、躁転してしまう事である。周囲の家族や知人に迷惑をかけるだけではなく、他害行為で他人を巻き込む恐れがある為、要注意である。
完全寛解状態の維持。これが双極性障害克服の為の第一歩である。完治は難しいが、これはもうお付き合いしていかねばならぬ病気である。
それ位割り切って考えれば良いのかも分からない。病気の原因は脳の機能不全であり、双極性障害の患者は要するにポンコツ脳のせいなのである。ポンコツ脳のせいで障害者の仲間入りをしてしまった不運な人達なのであろう。そんな不運に見舞われた双極性障害(躁鬱病、気分障害)の患者は本当に運が悪い。そう、病気は双極性障害に限らず全ての病気は運で決まるのだろう。




