依存と管理
ユウタの場合、躁病エピソードになる前には、必ず前兆となる行動が見られる。
例えば、誰にでも話しかける。お金の管理が上手く出来ない。性欲が高止まりする。等etc. ユウタの躁病エピソードの前には必ずこうしたサインとなる行動が見られる。
それを自覚出来れば良いのだが、まぁそれを自覚出来ないから双極性障害と言う病気な訳で、家族や誰かにきちんと管理して貰う必要がある。
現状はその管理者は社長であり、本来ならば家族が見るべき所なのだが、訳あってユウタの管理者は社長である。その辺りの事情については本作では触れないが、ユウタは色々訳ありな様子である。
依存と管理は全く違う。見た目は似ているが、中身は全く違う。ユウタは精神障害者でM病院に通院しており、社長の管理下で生活しているが、ユウタは社長に依存している訳ではない。
あくまでも管理されているだけであり、ユウタにとって社長の存在とその影響力は計り知れないものがあるが、依存はしていない。
ユウタが依存しているのはタバコだ。分かりやすく言えばそうなる。ユウタが社長に管理されているのは、病気のせいでもあるが、タバコに依存し、金銭管理が全く出来ていない事も影響している。
精神病薬ではニコチン依存まではケア出来ない。社長はユウタに必要最小限のお金しか渡さない事で、強制的にユウタのタバコ依存を抑え込んでいるのである。
社長はそうやってユウタを管理している。まぁ、コントローラー(管理者)は必ずしも肉親でなくてはならないと言う規定は無い。ユウタの様に赤の他人がコントローラーである精神障害者は多くはないが存在する。




