完全寛解状態を目指す為に
病気のコントロールと一言で言っても、一筋縄ではない。
双極性障害の場合は薬を飲む薬物療法だけでは解決しない。きちんと眠り、きちんと3食食べる。それも決まった時間に。仕事は出来るだけ日中にするように心がけ、夜間は仕事をしない。
しっかり風呂に入って最低6~8時間は寝る事が必要である。無論、決められた量の薬を出来るだけ同じ時間に飲むのが理想である。
当たり前の様だが、これが案外難しい。薬を飲み忘れたり、昼夜逆転の生活や夜ふかしをするのは駄目である。毎日同じリズムで生活をすると言うのが、完全寛解状態の継続には必須条件である。
刺激物(酒やタバコ等)の過剰摂取もこの病気には大敵である。ユウタの生活は必ずしも安定しているとは言い難く、寛解状態ではない時もある。
そんな時に活用を推進するのは、頓服である。水溶液だから速効性もある。とは言え、あくまで頓服は非常時に飲むものであり、飲まないに越した事はない。それでも常備薬として必要だと感じる人は20~30剤多めに主治医に相談して処方して貰うと良いだろう。
この双極性障害は完治と言うのは中々見込めない。現代医学を持ってしても、薬物療法や認知行動療法等で状態を安定化させるしか方法はなく、多くの場合薬物療法が治療のベースとなる。
何度も言う様だが、薬をきちんと飲み規則正しい生活を送っていれば、寛解状態(躁でも鬱でもない状態)を維持出来る。大切なのはきちんと眠る事である。
双極性障害の人の多くは睡眠導入剤等を寝る前に服用して半強制的にでも眠らせる。気分安定薬や抗精神病薬は、それ自体眠気を伴うものでもあるが、睡眠導入剤をセットにする事で完全に眠れる状況を作ってあげるのが一般的である。




