玄ちゃんとの出会い
上には上がいるもので、ユウタは入院期間に出会った玄ちゃんと言う重い双極性障害Ⅰ型の6歳年下の男性と知り合った。それは彼の服用している薬の量からも分かる。
彼は朝食後、単酸リチウム錠200mg ×2錠、カルバマゼピン錠200mg ×1錠、アミティーザ・カプセル錠×1錠。昼食後にカルバマゼピン錠200mg ×1錠、夕食後にカルバマゼピン錠200mg×1錠、ロドピン錠100mg ×1錠、クエチアピン錠100mg ×2錠、アミティーザ・カプセル錠1錠、寝る前に単酸リチウム錠200mg ×3錠、オランザピン10mg ×2錠、ニトラゼパム錠10mg ×2錠、フルニトラゼパム錠2mg ×1錠、レボトミン錠50mg ×1錠、ロドピン錠100mg×2錠、センノシド錠12mg ×1錠、と計20錠以上もの薬を服用している。
気分安定薬や抗精神病薬、便通改善薬と様々だが、ユウタの2倍は薬を飲んでいる。それから4週間に一度、ハロマースと言う薬を注射している。
明らかにユウタよりは重症だし、隔離にいた期間も4ヶ月と遥かに長い。話を聞けば東京や中国での入院経験もあるらしく、一時期は障害者一級にもなった。(今は2級)
玄ちゃんとは 2018年頃M病院に入院していた時に同室となり、お互いに退院した2023年冬頃に再会し今に至っている。
今は玄ちゃんは薬物療法が主で主治医も10年以上変わっていない。一時期薬を飲まなくなった時期があったが、その時は3ヶ月程で躁転し、M病院に医療保護入院していた。仕事は主治医も父にもまだ駄目だと言われ5年以上が経過している。
空き時間は小説になろうと言う投稿サイトで小説を投稿したり、新規小説の執筆活動にいそしんでいる。
そんな今では玄ちゃんもユウタの大切な弟分的存在である。社長も知る玄ちゃんは厳しい父の元で暮らしていた。