VSアンノウン
皆が黄金都市で戦っている頃ルーシーはアンノウンと戦っていた。アンノウン本体は暗闇に隠れ、かわりに暗闇から白く巨大な人間の手のようなものが複数同時に出現しルーシーに襲いかかった。ルーシーはそれを回避しながら火球を放ちまずは無数の腕を攻撃していった。腕は脆く、火球に当たり爆発を起こすと簡単にその腕が落ちていく。落ちた白い腕達は崩れながら徐々に灰と化した。
あれでアンノウンにダメージを与えたとはルーシーは思っていなかった。相手が残滓なら尚更、そういった技を仕掛けてくることは想像出来る。
すると、今度は暗闇から青色の閃光が放たれた。それも連続で数発。ルーシーはそれを回避するのがやっとだった。敵が相変わらず暗闇に潜んだままなもので、敵が次どんな攻撃を仕掛けようとしているのか見えない。対して敵からの攻撃は正確。
(……どうしてアンノウンは此方の居場所が分かる?)
視界が悪いなら相手も同じだろう……いや、サーモグラフィーとかそんな要領で此方を視認できているんじゃないのか?
(なら!)
ルーシーは炎で自分そっくりの人の形を幾つも生み出した。
「スケープゴート」
すると、暗闇から無数の閃光がその炎で出来たダミー人形へ狙って撃ち始めた。
「やはりそうか」
(これは使えるかもしれない)
その時だった。
ルーシーの目の前に人形の青色の炎が同時に六体出現しだした。
「は?」
すると、暗闇のそこから野太い笑い声が響き渡った。
「私の真似か!?」
ルーシーは赤い炎で同じように六体の人形を生み出した。
「スケープゴート」
赤い炎と青い炎の六体が衝突、同時に大爆発が巻き起こった。
「くそ」
すると今度は何かに体が引っ張られそうになった。
暗闇から渦が発生し、ルーシーを吸い込もうとブラックホールを生み出した。
「す、吸い込まれたら終わる!!」
その渦の中心部からまたあの笑い声が響いてきた。更に暗闇から青色の閃光が放たれた。
「ヤバっ!」
風のルーンで突風を起こしルーシーは回避する。
「嘘でしょ」
ブラックホールの威力が増しながら青色の閃光が次々とルーシーを狙って狙撃を続ける。
ルーシーは回避しながら自分の身代わりを次々に生み出した。だが、その身代わりはあっという間にブラックホールに吸い込まれてしまった。
「ふん、馬鹿め」
ルーシーは身代わりが吸い込まれたのを見て、指を
パチン
と鳴らした。直後、渦の中心で大きな爆発が起こった。
「どうだ」
だが、その爆発もブラックホールに吸い込まれ消えていった。
「ウソー!?」
(アンノウンは暗闇の深淵から此方を覗いていると思っていたが……くそ! 一回緊急避難するか)
ルーシーの風のルーンをもってもブラックホールには抗えきれない。ルーシーは仕方なく瞬間移動で黄金都市の神殿前まで飛んだ。
「あぶなー」
ルーシーが神殿前まで一瞬で飛ぶと、そこには倒れているサンサと、自分そっくりの女が剣を拾っていた。
「サンサ!」
ルーシーがそう叫ぶと、偽ルーシーはルーシーに気づき、剣を拾いながら振り向いた。
「なんだよ……私そっくりがいるんだけど、どういうこと!?」
(あれがエリミネーターの言っていたアンノウンの切り札なのか?)
「私がもう一人いるとか気色悪いんだけど。てか、あんただよね。サンサを傷つけたの」
「……」
「黙りか……まぁいいや。自分で自分を殺すのは気が引けるけど、容赦はしないから」
そう言ってルーシーは火球を空中に生み出した。それを見た偽ルーシーは無表情のままサンサから奪った剣を構えた。




