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ラン・ルーシー  作者: アズ
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VSカーラ

前回の話しでベルとシーラの剣の名前が間違っていたので修正しています。

 シーラは空を飛ぶドローン兵器から逃れる為に黄金都市内を走り続けていた。黄金の神殿、それを囲むように廃墟の黄金都市があり、その間を幅の広い道が通っている。所々壊れている建物の一部は金箔が剥がされており、建物の本当の姿が顕になっていた。シーラを追っていたドローンの一機が高速でシーラに向かって飛んできた。シーラは持っていた剣を振るが、ハエのようにすばしっこいドローンはシーラの剣を避け上空へと逃げた。ドローンには敵と認識したターゲットを追跡出来るセンサーが先頭についており、恐らく自動で追跡している。そう思う根拠として、複数のドローンを一人で操作出来るとは思えないからだ。白い機体に翼のあるドローンには狙撃出来る武器を装備している他、自爆する機能もある。ドローンが標的に向かって突撃してきた時にはターゲット直前で爆発を起こす為だ。シーラが逃げている間にも幾つかは実際にドローンが自爆した。その威力もバカにならない。それが十機以上が常にシーラを追っている。しかも、それ以外に黄金都市のどこかにドローンが待機しているのだ。だから、逃げる先にドローンが待ち構えていることもあって

「あぶなっ!」

 逃げた先の角でドローンが銃口を向けて狙撃してくるのだ。

「いったい幾つあるっていうの……」

 空にも、建物の中にもドローンは待機していて、シーラは気づけば完全にドローンに囲まれていた。

(相手はハイテク武器。それに対して私のは剣……いくらなんでも相性悪すぎでしょう。というか、あのエリミネーターはこの剣が特別だとか言っていたけど、どう特別なの? どう見てもただの剣じゃない……)

 まるで高い壺を買わされたみたいにあのエリミネーターに騙された気分になった。

(何か凄いなら見せなさいよ!)

 シーラがそう怒ると、突然シーラの剣が赤く光だした。

「なに!?」

 赤い光をオーラのように纏いだした剣を見て、何か頭の中でイメージが浮かび上がった。

(もしかして、これがエリミネーターが言っていた特別の意味?)

 とにかくやってみる以外この状況を打開できる方法はなかった。

 シーラはしつこく追ってくるドローンに向かって距離がある状態でシーラは赤く光る剣を振るった。その時、明らかに剣がさっきより重く感じた。力を込めて振るった剣からは赤い斬撃が飛び、追いかけてきたドローンをなんと真っ二つにした。

「え?」

 真っ二つにされたドローンはその場で爆発した。

「もしかしてこれって……」

(これならドローンを撃破出来るかもしれない)

 シーラはその剣をドローンのいる場所目掛けて次々と剣を振るい赤い斬撃を放った。建物にドローンが待機していても、その建物の壁を貫きそのドローンごと真っ二つにしたり、空を飛んで距離をとっても関係なく飛び道具のように斬撃を放ち続けた。

 あちこちでドローンが撃破され爆発が起きる。それを安全地帯でドローンが女を片付けるのをただ待っていた男の耳にもその音が聞こえた。

「まさか、ただのガキだと思っていたが……ルーシー以外にも戦える奴がいたとは。しかし、どうしてだ? ルーシー以外にはルーンは持っていなかった筈」

 男は長方形の板みたいなので、ドローンが撃破される前の映像をそれで確認した。

 すると、シーラが赤く光る剣で斬撃を飛ばしているのを見た。

「なんだあの剣は。そんな武器がこの世に存在したのか?」

 すると、男はルーシー以外の他のガキ達が剣を持っていたのを思い出した。

(まさか……いや、あり得るな!)

 男は急いで仲間にそのことを伝える為、耳に装着してある黒色のマイクが搭載したワイヤレスイヤホンで連絡した。




 その頃、カーラは麻痺で動けなくなったベルの眉間に銃口を押しつけていた。

「先程、仲間から連絡があったわ。ルーンも持たないあなた達が私達に挑もうだなんて正気かと思ったけど、成る程ね。あなた達の切り札はその古びた剣というわけね」

 カーラは痺れて動かなくなったベルの手からもう一方の手で剣を抜き取ると、それを軽く振るってみせた。

「なにも起こらないじゃない。どう使うの?」

「ハッ……教えるかババア」

(てか、そんなの知らないし)

「あら、まだ随分生意気な口がきけるなんてね。それがあなたの最後の言葉になるのよ。それでいいのかしら?」

 カーラは再び銃口をベルに向けた。その直後、ベルから奪った剣から電流が走るような激しい痛みが走った。

「ぎゃああああ!!?」

 カーラはあまりの痛さにその剣を手放した。腕は外見からしてなんともなっていない。なら、さっきの痛みはなんだったのか。すると、ベルは動けないままカーラを笑った。

「どうやら剣は持ち主を選ぶらしいな」

 カーラはムカッとした。だが、ベルは構わずカーラを挑発した。

「古びた剣とか言われて流石に剣もババアに言われたくないって怒ったのかもな」

 カーラは怒り、剣に向かって銃口を向け撃ち続けた。

「ムカつくムカつくムカつくムカつく」

 そして、ふっと振り返って銃口をまたベルに向け「あんたもムカつくんだよ!」と言って引き金を引こうとしたその瞬間、ベルの剣が主人を守るように剣が勝手に動き出し、背中からカーラの心臓目掛けて貫いた。

「は?」

 その直後、カーラは口から血を吐き出す。だが、剣はそれで終わりではなかった。カーラの銃弾を受けても無傷だった剣は突き刺したままカーラの血液を吸い始めた。

「わ、私の血を吸ってる?」

 カーラの顔色はどんどん悪くなっていき、青ざめていくと、力を失ったカーラはその場で倒れ込んだ。カーラはそのまま血を抜かれ、息を引き取った。するとカーラの肉体がボロボロになり始めやがて灰になると、灰は空へ舞い、その灰も徐々に消滅し、この世から完全に消えていった。

 ベルは先程までの痺れが嘘みたいに消え、動けるようになると、ベルは自分を救った剣を見た。「大丈夫だよね?」

 ベルは恐る恐るその落ちている剣を指先で触れた。

(……なにも起こらない)

 ベルはそれを確認すると剣を拾った。

「私を救ってくれたんだよな?」

 エリミネーターから授かった謎の剣。なんかヤバいもん貰ったとベルはようやくそこで気づいた。

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