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ラン・ルーシー  作者: アズ
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ラグナロク

 その人間そっくりの双子みたいなエリミネーターは前回見た時と何ら変わらず髪はショートで大きな二つの目は髪と同じ黒色をしていた。そして、その二人は同じ白い半袖シャツに半ズボンを着ており裸足だった。木の枝の上に座って此方を見下ろし足をぶらぶらとさせながらエリミネーターはルーシーを見るなり久しぶりと挨拶してきた。

 どうして自分はここに? 真っ先にそんな疑問が浮かんだが即座にあのヴェロニカがこの世界へと私を飛ばしたのか? と考えたが、そんなルーシーの心を読んだ双子のエリミネーターは「違うよ、僕たちが呼んだんだ」と即座に否定した。

 そう言えば、二人が登っている木の幹に前にはなかったシンボルがあるのに気づいた。それはきっと『偽』ルーンだろう。

「でも、この世界がまだ崩壊から逃れているのは間違いなく彼女のおかげだけどね」

「ヴェロニカとあんた達はどんな関係なわけ」

「僕たちは僕たちなりに行動していた。君がルーンを集める為に世界を回っている頃、僕たちはあの女の心を読んでからずっと着目していて、だから僕たちから彼女に接触したんだ。最初は僕たちを見て驚いていたけど、彼女が君の事を知っていると喋ったら興味津々だった。実を言うとね、組織についてあれこれ情報集めしていくうちに君に関わる重要な手掛かりを僕たちは得たんだ」

「私?」

「そう。君だよ」

「は?」

「組織のメンバーは全員で六人。うち、ヴェロニカは自ら消滅を選び今は五人となったけど、遂に謎だった最後のメンバー、六人目を突き止めることが出来たんだ」

「へぇ……私、まだヴェロニカ以外にスタンフィールドともう一人逃がした女くらいしか知らないけど」

「ああ、その件はあとで説明するよ。とにかく、重要なのは六人目さ」

「なんで重要なのさ」

「それはアンノウンが最後に用意した駒という意味だからだよ」

「!?」

「つまり、スタンフィールドやヴェロニカ、他のメンバーより特別なんだ」

「どう特別なの?」

「役割だよ。そもそもメンバーにはラグナロクを引き起こす目的とは別にそれ以外にそれぞれ役割があるんだ。例えばヴェロニカは自分達がルーンを取り込めない存在であることから、自分達でも扱える『偽』ルーンを生み出す役割があった。他にも『塔』というエリミネーターを誘導したりする装置を生み出す役割を持ったメンバーとか」

「成る程ね。それじゃ最後に用意した駒ってことは仕上げ的な役割なの?」

「正解。でも、実はそれだけじゃなくてもっと複雑なんだ」

「どういう意味?」

「まぁ、それはあとで話すよ。それよりほら」

 双子のエリミネーターは視線をルーシーから外し遠くを見始めたので、後ろに何かあるのかと思い振り返ると、そこにはサンサ達皆がいた。皆見知らぬ場所に飛ばされ困惑していたが、ルーシーを見つけると一安心した。

「ルーシー!」と皆。それに対しルーシーも「皆無事だったんだね」と全員が抱き合った。それを見た双子のエリミネーターは「僕たちに感謝して欲しいね」と呟いたが、抱き合って騒ぐ一同の耳には全く入らなかった。

 そこで、エリミネーターは咳払いをする。ようやく静かになったところでベルが「誰?」と言った。ルーシーが「エリミネーター」と答えるとサンサが「え!? 人間じゃん!」と喋り出したので双子は「そこ! 静かに!」と注意した。

「まずは君達に伝えておくことがある。知っての通り、遂にラグナロクが起き世界の崩壊が始まった。ここもいずれ無事では済まされないだろう。そこで生き残った君達がとれる手段について話そうと思う。だが、その前に……」

「その前に?」皆が言葉を合わせながら一同は首を傾げた。

「食事にしよう」

「はあ??」

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