表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ラン・ルーシー  作者: アズ
66/91

活路

「どういうこと?」

 ルーシーは銃口を向けるヤンにそう訊ねた。それは怒るでもなく、冷静な口調で。

 その周りではヤンの仲間達がサンサ達に同じく銃口を向けていた。

 とてもふざけている様子でもない。きっと暑さで頭がおかしくなってしまったに違いない。そう思いたい気持ちがある一方で理性ではそれは違うとはっきり否定する自分と両方が自分の中に存在した。だからこそ、ルーシーは確かめたかった。どういう理由で私達に銃口を向けているのかを。

 だが、ヤンは答えようとはしなかった。二人の間には沈黙が続き、その間、視線だけのやり取りが続いた。その激しい応酬に、ヤンの仲間もルーシーの仲間も沈黙のまま二人を見守った。

「助けてくれてありがとう」

 ようやく口を開いたのはルーシーだった。

「あとは私達だけでなんとかする」

「あぁ、そうしてくれると助かる。お前達に手を差し伸べながらここで突き放すのを許してくれ。無責任だと責めるなら責めてくれ」

「あなた達の事情を聞かなかったけど、それと関係してる?」

 ヤンは眉をピクリと動かした。

「それとも聞かなかった方がよかった?」

「そうだ。俺達の出会いはここまでだ」

「分かった」

 ヤンは「行くぞ」と言うと、仲間達も銃口をおろしヤン達はルーシーと別れ行ってしまった。

 背中が見えなくなった頃、ジャスミンは「どういうこと?」と訊いた。

「この砂漠がなくなると困る人がいる。この砂漠は何かを隠していて、それはあのタコのエリミネーターの砂なんだ。ヤンはそれに気づいて、エリミネーターを倒そうとする私達に銃口を向けた。ヤンは多分それが何かを知っている。理由は知らないけど」

「蜘蛛神が温泉の海を生み出してたあれが、エリミネーターがいなくなった途端海水に戻ったみたいにってこと?」とシーラは訊いた。

「多分」

 それから暫く間があき、ベルが腕を組みながら「それで? これからどうするのさ」と言った。

「勿論エリミネーターを見つだして今度こそ倒す。そしてルーンを手に入れる。ヤンには悪いけど、今の私じゃ力不足。ルーンをまずは集めないと」

「それはヤンと刺し違えても?」

 ルーシーは迷うことなく頷いた。それを見てベルは「分かった」とだけ返事をした。

 するとジャスミンは「それよりこの暑いのなんとかしない?」と言った。

「水のルーンはここでは発揮出来ないの」

 それを聞いてたシーラは考えながら「確かタコは真水が弱点じゃなかった? 砂漠だからという理由もあると思うけど、あのエリミネーターのせいってこともあり得るよね?」と言った。

「そうか……」

「だけどさ、それが分かってもどうしようもないじゃん」とベルは言った。

 だが、そこでジャスミンは閃く。

「空洞にあるんじゃないの?」

「そうか!」と皆が声を合わせた。

 なんだかんだと皆がいれば砂漠のように途方もない道に見えても、活路が見えてくる。

「うん、水のルーンが使えれば多分なんとかなる!」




◇◆◇◆◇




 その頃、アンノウンに従う六人のメンバーは計画通り世界を一つ一つ破壊していっていた。

 それはまさにユグドラシルにとって火が放たれ燃え、攻撃を受けていると同じだった。

 だが、それでも一本のユグドラシルが抵抗しようと何かするわけでもない。だからこそ、アンノウンにとっては有利な状態だった。

 この世界の理が万物は流転するなら、当然ユグドラシルの死もまた存在することを意味する。




 アンノウンは更に六人達に急がせた。




 早くしろ。呑気に世界を破壊して回るな。

 敵が現れたなら排除しろ。

 手間取ることは許さぬ。

 死を与え、

 私にユグドラシルにある最初の神の魂を捧げよ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ