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ラン・ルーシー  作者: アズ
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ラン・ルーシー【2】

 私が寮のトイレから出て部屋に戻ろうとした途中、階段の下から意地悪い笑い声が聞こえてきた。私は階段に近づきその下を覗き込んだ。すると、黒縁丸メガネ、虫眼鏡とあだ名をつけられている同級生のジャスミンがいつものように上級生に誂われていた。彼女は鈍臭いところもあって、体育の授業でも一番体力が無くて勉強も平均より下。先生からも叱られる日々。私とは違って彼女は真面目なのだが、たまにテスト範囲を間違えたりして、毎回何かしらやらかしている子だ。自分でも出来ないことを気にしていて、でも努力が空回りする。それが先生から見たらイライラするようで、毎回居残りか罰を与えられている。あの子もあの子で効率が悪いだけじゃなくて内気な性格で周りとの絡みもなく友達がいるところを見かけたことはなかった。

 黒髪のポニーテールにそばかす顔でいつもうつ向いている。化粧でもしたら印象が変わりそうなものだが、生憎校内は化粧が禁じられている。

 あの上級生も誂うだけでそれ以上の事はしない。上級生があの子から遠ざかっていくのを見てから、私は気づかれないよう自分の部屋へ戻った。




 あの手紙事件が落着してから、ロジャーとは度々会うようになった。そこにサンサもたまに加わったりする。前回はロジャーと釣りをしに行く事になって、なんと生まれてこの方サンサは釣りをしたことがないと言い出して、一緒に釣りをしに行くことになったのだ。そして、ロジャーと待ち合わせの場所に行ってみると何故かロジャーの他に同じ学校の男子達も集まっていた。彼らもサンサ同じく街の生まれで釣りをしたことがないというのだ。こうして何故か大人数で釣りに出掛けたのだけど、これがまた皆下手だったのだ。結局、私とロジャーは皆に釣りのやり方を1から教えてほとんど自分の釣りが出来なかった。私とロジャーがそれぞれ川魚を二匹ずつ釣ったぐらいだ。皆は釣れた魚を見て「すげー」と拍手が起こった。正直に告白すると、悪い気はしなかった。しかし、街の人間が釣りをしたことがないというのは驚きだった。街の連中ときたら農作業もしたことがなくて、自分の食べ物は勝手に出てくるもんだと思ってやがる。むしろ彼らには学校より自然を与えた方がいい気がしてきた。

 ただ、ロジャーがそいつらと仲良くやっていた点は良かった。ロジャーも学校で友達を増やしたようて、ロジャーが言うにどんちゃん騒ぎのない治安の良い学校だと言う。先生が厳しいからというのもあろうが、どんちゃんがない男子校というのもどうであろうか? まぁ、ともあれ仲良くやってるならそれで良かった。




「さっき、またジャスミンが上級生に絡まれてたよ」

「悪気がある子じゃないんだけど、自分自身に諦めているところがあるから、周りもちょっかい出しちゃうんじゃないかな」

 サンサは世界地図を広げながら頭に草の冠を乗せている。サンサに旅を誘ってからこの調子だ。

「それはどこの地方の文化なの?」

「ジャングル地方ね。そこには夜行性の人類、民族が住み着いているのよ。暗闇の中に身を潜めながら狩りをするの。肌が黒いのが特徴で、夜の瞳は猫のように光るの」

「でも、実際は光っていないんだよ」

「なんだ、知ってるじゃない」

「まぁね」

「猫の目もだけど、実際は光に反射してるだけなんだよね」

「そうそう。サンサはジャングルにも行ってみたいの?」

「うーん……私虫が苦手で。でも、好き嫌いで行く行かないを決めてたら損だよね」

「何事もそうかもしれない」

「でもさルーシー、まさか私達二人だけで旅をするわけじゃないわよね? ロジャーはどう返事してるの?」

「ロジャー? あいつは父親の言われた通り引き継ぐと思うよ」

「ちゃんとロジャーと話しした?」

 暫くの沈黙が生まれ、サンサはため息を漏らす。

「ちゃんとロジャーと話さなきゃ駄目だよ。それともルーシーはロジャーが来なくてもいいの?」

「いや……そんなんじゃないけどさ、無理強いは出来ないなって」

「後悔するよ?」

「分かってる……次会った時に話すよ」

「うん。そう言えば」とサンサは話題を変える。

「寮母さん、風邪を引いたらしいよ。それで暫く休みになるって。その間は別の人が代理をするそうだよ」

「そうなんだ」

「寮母さんがいないとなんだかそれはそれで寂しいよね」

「いや全然。あの人なんて私を見るなり疑うような目を向けるんだよ。しかもなにあの笑い方。ホホホ、またあなたですか、とか。ホホホホ」

 サンサは爆笑し「似てる似てる」と机を叩きながら笑った。

「でしょ? ホホホ」

「や、やめてよ」

 それからも暫くサンサの笑い声が通路まで響いた。




 太陽が疾く、山の方では豪雪という天気。街はというと雪のかわりに冷たい雨が刺さる。傘をさしても冷えた空気は厚着でなんとか凌ぐしかない。だというのに学校の制服は変わらずスカートなのだ。ズボンのない制服に不満を訴えようと教職員に訴えるが、彼らは「伝統」以外の答えを知らない。その間にもクラスに一人が休んだ。私は元気なのだが、教室には鼻をすする音がチラホラと耳にする。教職員では駄目だと分かった。大人でも立場の上の人でなければならないようだ。その割に私が校長へ直談判するのを嫌がるのだ。まずは学年主任に、いや担任にまずは話しを通すべきだと他の教職員は言って校長には合わせないのだ。だから担任に言ってもどうにもならないから校長に直談判しようとしたんだと言ったところで、通すべき順序の徹底を押し付けてくる。堂々巡りだと分かった私は一旦校舎を出て外から半周し校長室の窓からお邪魔した。校長は飲んでいたお茶を吹き出し、直ぐに他の先生を呼び出し私は追い出された。生徒の話しすら聞かないで追い出すなんて、いったい校長というのはどんな仕事を普段からしているのか。私達が授業中に寝ているのか? あり得なくない話しだ。白髪に馬面ということもあって白馬というあだ名をつけられているが、醜い白馬だこと。そういうあだ名に相応しいのは本来ハンサムだろう。それをどうしようもない校長につけてどうする。それこそどうしようもないじゃないか。

 私は一旦諦めた振りを連中に見せ寮の部屋に戻ると、作戦を考えた。

「また、何か問題を起こそうとしているの?」

「どうしてそれを問題みたいに扱うの? これは立派な抗議よ! 行動しなければ何も変わらない。私達が何かしなければこの先、私達の後輩だって寒い思いをするのよ」

「それは……」

「だと言うのに伝統しか頭になくて私達のことを一切考えようとしないんだよ。おかしいじゃない! こうなったら全校生徒集めて校長室襲うしかないわね」

「そんなことしたらルーシーがこの学校から追い出されちゃうよ」

「退学? いっそそれで構わないけど」

「そんなこと言わないでよ。学校は義務だから他の学校に転校扱いされちゃうよ」

「転校になるの?」

「そうだよ。私達離れちゃうんだよ」

「それは困る……」

「でしょ? だから校長室は襲わないで」

「サンサはどうすべきだと思うの?」

「うーん……やっぱり我慢しなきゃいけないかな」

「はぁ……早く大人になってこんな場所から逃げ出したい」

「それには同感」

「でもさ、転校になるんだとしたらどこへ行くことになるの?」

「別の街とか? そう言えば話し変わるけど、ジャスミンもそろそろ危ないんじゃない? 成績も厳しいし学校の授業についていけてないから、もっと自分に合った学校に行くのはどうかって担任から他校のパンフレット渡されていたし」

「ジャスミンいなくなっちゃうんだ」

「まだ確定じゃないよ。でも、その可能性が高そう」

「ジャスミンがこの学校に残りたいって言ったらどうなるの?」

「さぁ……」

「私達で勉強教えてあげる?」

「ルーシーがいいなら私もいいよ」

「それじゃ決まりね」




◇◆◇◆◇




 私達はジャスミンを呼び出し私達の部屋へ案内する。

「あの……それで私に何か?」

「率直に聞くけどジャスミンはさ、この学校好き? この学校にいたい?」

「え? ……どうして急にそんな事聞くの?」

「私、担任の先生から他校のパンフレットを渡していたの見ちゃったの。多分他の子にも見られてると思う」

「そうなんだ……」

「それで、ジャスミンがもし学校にいたいなら私達でジャスミンの勉強を手伝おうって話したの」

「ありがとう二人とも。でも、どうして私なんかを?」

 ルーシーはキッパリと「見返りとかが欲しいわけじゃないの。ただ、私達がそうしたいってだけ。あなたが迷惑じゃなきゃだけど」と言った。

「ううん、ありがとう! 私、頑張るね」

「それで、実際成績はどんな感じなの?」

 それから私達はジャスミンの前回のテストの結果を聞いて衝撃を受ける。それは終点を通り過ぎた列車がそのまま暗闇の中へ進んでいく絶望感だ。

「こ、これは張り切らないとだね……」

「う、うん……」

 これからジャスミンにとっては地獄とも思える勉強会が始まった。




 私達の気合いの入った「それはそうじゃない!」「違う!」「ここ、また同じ間違いしてる!」「この問題のやり方は……」そんな様子は壁の薄い両隣にバッチリ聞こえ、気づいたらぞろぞろと人が集まり、私もそこ分からないから教えてとか、なんか知らない間に勉強会は大規模なものへと変わっていった。



 次のテストまで残り一ヶ月。




◇◆◇◆◇




 一年生が勉強会のようなものを始めているようだという噂は教職員の耳にも入っていた。教職員達は意識が高まるならそれで良いじゃないかという意見の一方で、一人の教職員だけは不穏そうにしていた。というのも、その勉強会の中心にルーシーがいたからだ。嵐のような子、常に油断ならず、休まることを知らない。これ程に活発な子はこれまでの教職員人生であれが最後であろう。でなければこの身が保たない。そう考えるのはルーシーの担任であるスローン先生である。赤い口紅、高いハイヒール、美人で知的。30代の年齢で未婚。長い金髪はハーフアップされている。そんな先生の弱点は泳げないこと。勿論、生徒には内緒にしていることだ。言い訳を言うと都会生まれ都会育ちのスローン先生にとって泳ぐという機会がそもそもなかったのだ。つまり、スローン先生の実家は都会である。その都会にいる両親は娘が中々結婚しないことにハラハラしている。仕事をしているからいけないんじゃないのか? とか言われてしまう始末だが、両親は結婚相手を探すことを優先し、あとは家庭に入ることが幸せだと考えているようだ。だけど、両親の理想は自分の理想ではなかった。だから、最近は実家にも戻らず連絡も途絶えたまま現在まで放置してきたのだ。もう今更帰って顔を見せる気も起きない。自分は一生このままでもいいと思った。

 だからなのか、自分の生徒と重ね思う部分があった。自分は家からの支配に逃げ、ルーシーは学校、大人達からの支配に抵抗しようとしている。

 ルーシーの言わんとすることは分からなくもない。だが、世の中に対し文句を言えばその通りになるかと言えば現実は逆だ。むしろ、それを知った私だからこそ一度は絶望し、それから吹っ切れて器用に生きることを選んだ。でも、そこが私とルーシーの違いでもある。ルーシーは行動しなければ始まらない、そういうタイプだ。私とは違う。だからこそ心配でもある。そういう子は目をつけられてしまい、社会で言えば出世から外れていくのだ。実際、ルーシーは教職員や教頭、校長にまで目をつけられている。それが悩みどころだった。

 今は勉強会ということだから良からぬ方向へはいかないだろうが……いや、そこは先生として生徒を信じるべきなのだろう。

 そう思いながらスローンはお腹をおさえた。




◇◆◇◆◇




 それから数日。土手のある川沿いでルーシーはロジャーに言ってやった。何故男に生まれながら支配というものに屈服するのかと。それを聞いたロジャーは苦笑した。それがとても気に食わなかった。何故笑ってられるのかと問いただすとロジャーは困った顔をしながら、校則に不満がない訳じゃないけどその分僕達は食べ物にも困らないし、分からない問題があれば先生が教えてくれる。支配とかそんな感覚はないよ。むしろ、ルールは最低限必要だと思うと、そうぬかしたことを言うのだ。だが、それ以前に私は女と男の違いを認識した。男はまずズボンが履ける。私達とは違い足が冷えるわけではない。そう言うと、ロジャーは当たり前だよと笑った。私は腹がたったのでロジャーを倒しズボンを奪い取ると、それを私が履き、私のをロジャーに履かせた。ロジャーは恥ずかしがり顔を真っ赤にしながら情けない声で返してよと言った。観念したようだからズボンを返すと、ようやくロジャーは女子の気持ちを理解出来たようで私に謝ってきた。とはいえ、内心自分では分かっていた。男子はずるいと言う一方でそれは逆もきっとあって、私達はその点においてまだ互いを理解出来ていない。これだけ長く一緒にいた友ですらこの有り様なんだと。

 何故、世界はこんなに沢山の人がいるのに、成り立っていけるのか。いや、だからこそ人は争い過去に戦争をしてきたんだろう。そう思うとなんだか悲しい気持ちになった。

「それより勉強の方はどうなの? 順調?」

「うーん……私はなんとかなる感じだけど、ジャスミンはとにかく暗記が苦手で他の子より時間が掛かるかな。でも、少しずつだけど出来ている。あの子は多分長い目で見る必要があるよ」

「学校の先生は自分に合った学校に行くべきだって言ったんでしょ? あの子自身学校の生徒とは上手くやれていないんだし、実際どうなの?」

「なんでそんな事言うの?」

「いや……だから」

「ジャスミンはね、本当は皆の子と仲良くしたいの。でも、自分が駄目で鈍臭くて皆の早さに追いつけないから、だから頑張ってるんじゃない」

「無理して頑張ってるんじゃないの? 別に学校は他にもあるし、他の学校行けば案外上手くいくかもしれないじゃないかな」

「……」

「な、なに?」

「少しロジャー変わった?」

「え?」

「なんか、嫌だ。私、まだロジャーの知らない顔があるんだね」

「僕だって君の全部は知らないさ。なら、教えてくれないか」

 ロジャーはルーシーに近づいた。

 その時、誰かの気配を感じ後ろを振り返った。ヒソヒソと声がし、塀の影からこちらの様子を遠くから伺っている男子達の間抜けな頭のてっぺんだけが横から覗いていた。頭隠して尻隠さずということわざがあるが、こいつらのレベルになると、頭のてっぺんを隠さない間抜けらしい。

 どうやら連中達は私とロジャーの関係を面白がっているようで、私達はそいつらの見世物というわけらしい。ロジャーもロジャーでなんでビシッと断われないのか。ロジャーがおかしいのは間抜けな鼻を伸ばしているからに違いない。

 ルーシーはロジャーを平手打ちした。


 ピシャリ!


 男子達の、あ! という声が聞こえたが、私はあえて聞こえなかった振りをしてロジャーに大声をあげる。

「ロジャーはさ、私が傷つくかもとか考えないわけ?」

 ルーシーはロジャーが答える隙も与えず立ち上がると、その場から逃げるように走り去った。

 ロジャーの馬鹿。




◇◆◇◆◇




「それは災難だったね」

「なんで男子ってこうも馬鹿なの?」

「それは解けない難題だけど、それより担任がルーシーを探してたよ?」

「スローン先生が私を?」

「うん」

「何だって?」

「さぁ? そこまでは聞いてないから」

「じゃあ、職員室へ行ってみるよ」

「私も一緒に行こうか?」

「いいよ、私一人で。ありがとう」

「ううん。何かあったら言って」

「それじゃ行ってくる」

 そう言って寮を出た私は校舎へと向かった。

 しかし、スローン先生が私を探すなんていったいどんな用事だろうか? 色々な可能性を考えてみたが上手く思いつかない。結局そうこうしている間にも職員室へ辿り着いてしまった。

 為せば成る。行き当たりばったり根性で職員室の扉を開けた。

 職員室にいた全員の目線が一斉に入口、そこに立つルーシーに向けられた。まるで魚市に並ぶギョロっとした魚の黒目がルーシーに集まった。しかし、肝心のスローン先生はそこにいなかった。

「君、テスト前の期間中は職員室は生徒は立ち入り禁止の筈だよ」

「すみません、スローン先生はどちらか分かりませんか?」

「スローン先生は職員室にまだ戻っていませんよ」

「分かりました。ありがとうございます。失礼します」

 はて、スローン先生はどこへ行ったのか。私は教室、図書室、保健室、校庭と探せる場所を探したが中々見つからず、諦めて寮へ戻ろうと出口へ向かう途中でスローン先生にようやく出会えた。

「あ、スローン先生。探しました。私に用事があると聞きましたが」

「えぇ、どうやら私達はすれ違っていたようですね。用事というのはジャスミンのことについてです。勉強会を開いた理由を他の生徒から聞きましたが、ジャスミンの成績を上げようというのがそもそものきっかけだとか?」

「はい、そうです」

「実はジャスミンのご両親が転校の話しを校長としていたことなんです」

「ジャスミンの両親が?」

「学校の成績は学校からご両親に便りで送っているのは知っていると思うけど、その両親が心配になって校長に相談されたんです。私は後で知らされたことですが、校長先生はジャスミンに合う学校をご両親に紹介し、ご両親は本格的に考えた上で転校の希望を校長先生に出したということなんです」

「ジャスミンは? どうしてジャスミンの意見を聞かなかったんです?」

「それは……私に言われても、もう話しは既に進んでいて私にはどうすることも出来ないの。それをあなたに伝えようと思って」

「それでジャスミンはどこへ行くんですか」

「ここからじゃ遠い場所、辺鄙な場所になるわ」

「まるで島流しみたいじゃないですか! そもそもそれでジャスミンがどこかへ行けば良くなるものなのですか?」

「……」

「だったら先生、私達に時間をください。ジャスミンのテストの点数を必ずあげてみせます。そしたら、考え直してもらえませんか?」

「それなら、なんとかご両親と校長を説得できるかも。でも、本気?」

「やれるだけのことはやります。でなければ一生後悔すると思うんです」

「……分かったわ。なら、やってみなさい」

「はい!」

 ルーシーはそう言って全速力で寮に戻り、今の話しをサンサや他の皆に伝えた。サンサは「大変なことになったわね。いよいよ引き返せない事態よ」と言ったので「上等」とルーシーは答えた。私達は早速ジャスミンを呼んで残りの日数のスケジュールの中で作戦を考えた。そうして過密なスケジュールが組まれ、いよいよテスト当日を迎えようとした。

 テストは上級生から親しい子からテストの出題の傾向を分析したおかげで、狙いを定めていた問題はほとんどが的中した。




◇◆◇◆◇




 この話しの結末はというと、私達は成績をかなり上げることに成功し、特に一番成績をあげたのはなんとジャスミンだった。

 ということでジャスミンはスーロン先生による必死の説得もあって転校はなんとか間逃れたのだった。

 皆ヘロヘロになるまで頑張った甲斐があったというものだ。この努力をしなければむしろジャスミンは成長しなかっただろう。

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