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百鬼鵺紅  作者: 本堂 咲京
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唐橋の少年

唐橋に住む一人の少年。

この地域では毎年祭りをやっている。

今日は定期テスト当日だ。

なにも勉強していない。

その状態のままテストに挑む。

テストが終わり、家に帰って友達とゲームをしようと

下校していると道のど真ん中に壮大な門が聳え立っている。

家はその先にあるためこの門をくぐるしか...

〈唐橋の少年〉


太鼓の音。

シャシャンとなる弦楽器の音。

この地域では毎年祭りをやっている。

俺はその音が気に入らない。


「零、起きなさーいもう朝ごはんできてるわよー」

母が言う。

今日は学校で定期テストがある日だ。

何も勉強していない。

昨晩はベッドの中でずっと携帯をいじっていた。

そこから記憶がない。

寝落ちしてしまっていたのだろう。

朝ごはんを食べ、歯磨きをし、学校に行く準備をする。

家を出た。

「おはよう!」

と地域の人達があいさつをする。

「おはようございます」

俺もそれに対しあいさつをする。

この地域では毎年、二つの寺で祭りをやっている。

地域の大人達はその祭りの準備に励んでいる。

西の仏様と東の仏様。

この祭りではその西と東の寺の間に道ができ、

行き来できるようになる。

西と東の仏様がその道の間で宴を開くのだそう。

その道の間には1000年も前に壮大な門があったのだそう。

数駅先にその門の復元模型があるらしいが

俺はそこまで惹かれない。

そんなことを考えているうちに学校に着いた。

テスト当日だというのに余計なことを考えてしまった。

とりあえずテストに励もう。


テスト終了。


今日はテストが三科目あったので疲れた。

とりあえず早く帰ろう。

今日は友達とゲームを....

「こんな門あったっけ」

思わず口に出してしまった。

口に出してしまうほど壮大な門が道のど真ん中にあったからだ。

よく見ると門が開いている。

その先には見たことのない賑わっている町がある。

教科書で見たことのあるような。

でも自分の家はこの門の先にある。

とりあえずこの門をくぐるしかない。

〈唐橋の少年-終-〉

羅生門。

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