舗道のシグナル
その夜明けが創られたのは
誰でもない、ふたりの会話がそうさせただけ
部屋の灯りにときどき負けそうなくらいの言葉は
たしかにあったとは思うけど
どうすることもできないとは思っていないよ
ただ、キミの言葉よりも僕の方が少し弱かっただけ
カレンダーを無造作にめくるほど
時が早く流れていくことは認めたわけじゃないけど
ふたりのあいだで
たしかめることはまだたくさんあるから
まだ夜が続くと思うだけ
点滅のシグナルが濡れた舗道を照らし出す
そのシグナルが目を覚ますくらいのときに
僕からキミに伝えよう
ふたりには特別なモノはなく
ごく普通であること
だから恋をこれ以上、重くは考えないでいる
きっとキミも分かってくれるはず
描く文字はこれから僕が決める
朝を迎える前に
ふたりのこれからを決めるとき