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私の秘密  作者: rein
10/11

10話「進路」

「由美はもう進路決まった?」


今日進路希望の紙を貰った。

静香は美容師と決まっているみたいだが雪菜はまだみたいだ。


「うん、決まってるよ」


「え!?何?」


「ブライダルの仕事したいって思ってるんだ」


「ブライダルって結婚式の??」


「うん、そう。この能力があると自分のことしか考えることが出来なくて。この能力なしで誰かを幸せにしたいって思ったんだ」


「そっか、何か由美らしいね」


「そうかな?」


「うん。私も頑張って進路見つけないと」


「雪菜は小さい子好きだから保育士とかいいんじゃない?」


教室に入ってきた静香がそう言った。


「確かに。前も泣いてた小さい女の子あやしてすぐ笑顔にしてたもんね」


「保育士か〜いいかも」


「皆進路決まったね」


「そうだね、叶えられるように頑張ろう」




それから私たちは、必死に勉強をした。

そして、1年が経ち私たちは高校三年生になった。


「由美、最近どう?」


隼人と一緒に帰っている時だった。


「どうって?」


「ブライダルの専門学校行くって言ってただろ?」


「あ、うん。」


「どうした?元気ないけど」


「隼人、あのね。その学校東京にあるんだ。だから2年東京に住むから遠距離になるの…勿論、合格したらの話だけど」


「そうか、遠距離は寂しいけど、由美の夢が叶うなら俺は応援する。由美なら絶対合格するよ」


「そうかな?」


「そうだよ。だから頑張れ」


「ありがとう、頑張る!」


私はそれから試験の日まで必死に勉強をした。

そして結果は…


「隼人!」


「由美!どうだった?」


公園で待ち合わせをしていた。


「合格した!」


「本当に!?おめでとう!」


「再来週、東京に行く。だから…」


私の目から涙がこぼれ落ちた。

その先を言えなかった。


「俺はいつでも待つよ。2年なんてあっという間だよ。卒業したらこっち戻ってくるんだろ?」


「そうだけど…でも離れたくないよ」


「寂しかったらいつでも電話して?そしたら俺会いに行くから」


その時私は悲しかったが同時に少し可笑しかった。


「何で笑ってるんだ?」


「だって、隼人のそのセリフ最後に言う言葉じゃん。そう思ったら何か笑」


「そうだな、気が早すぎた笑」


「何かありがとう。ちょっと元気出た」


「そっか、それならよかった」



そして、2週間後。私は東京に向かった。

勿論隼人のあの言葉を聞いて。

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